日記帳

2004年06月23日(水) それぞれ

毎日病院ネタですみませんが、退院までもうしばらくおつきあいくださいましね。

娘が入院して数日後、小学一年生の女の子が入院してきた。目の大きい、とても愛らしい女の子で、病院という環境に怯えているように見えた。そりゃそうだ、きっとこんなところ初めてだものねえ。

娘のいる部屋は一応5歳以下の患者が対象で、彼女は一日だけ同室だったけれど、翌日にはもう少しお姉さんの部屋に移っていった。

お姉さまがたは、高校生のKちゃんがお頭というかお局というか、とても姉御肌な気持ちのよい子で、どの子もすばらしく面倒見が良い。

小学一年生の彼女もすっかり気に入り気に入られ、金魚のなんとかのように連なって病院内を闊歩するようになった。

まだ予想もつかないけれど、娘もひょっとしたら将来、入院生活を送ることが再び三度あるかもしれない。

そのときには、年下の子にやさしく、不安を解きほぐしてあげられるような気遣いの出来るお姉さんであってほしい。

などと勝手なことをカーサンは思うのだ。

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今夜病院から帰ろうとすると、小学一年生の彼女がエレベータホールの公衆電話で泣いていた。膝を抱え、大きく見える受話器を耳に当て、声を殺して泣いていた。

昼間、娘を明るくあやしてくれた。笑顔がとてもかわいかった。おばちゃんにはまぶしいくらいだったよ。

昨日は高校生Kちゃんが、やはり同じ公衆電話でお母さんを相手に話し込んでいた。仕事帰りに病院に寄るのは大変だから来なくていい、と聞き分けの良いことを受話器に向かってことさら明るく話していたけれど、私は夕方、彼女がお母さんが来ないことをこぼしていたのを聞いている。

それでも私の存在に気付けば、彼女にこりと笑って会釈してくれる。

ここの病院でも、最初の病院でも、小児病棟という場所は、私に大事なことを教えてくれる。

教わったことをけして忘れてはいけないな、と思う。


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