日記帳

2004年07月12日(月) 「まだちんぱい(心配)なの」と娘が切ない目で

間が空いてしまいました。退院して一週間、娘も私も元気です。ありがとう。

娘も義母が徹底的に優しくしてくれているせいか、精神的にも(血糖値的にも)とても安定してきた。

どちらかというとカーサンは娘をコントロールしたいという気持ちが勝ってしまって、遊んでいてもどこか説教くさい。

対して義母、娘へのアプローチはまず「どうしたいの?」から始まる。そして可能な限りそれに応える。

甘いといえば甘いのかもしれないが、「子には添うてやれ」という言葉を義母の姿から教わっている気がする。

退院後の2〜3日、娘は夕飯の終了が見えてくると、いつまででもご飯を食べず、かといって「じゃあご馳走様は?」と促すと「たべるの」と強情で、カーサンいらいらしてしまった。

食べるんならさっさと食べなさい。ほら、早く早く。

という言葉をぐっと呑み込み、それは義母の視線を感じてのことだったりするのが情けないが、辛抱強くつきあってみた。ここはどうもカーサンのツボらしく、いらいらが徐々に頭痛に変わってきてしまいそうなくらいだった。

どうして食べないんだろう。入院している間にこんなことはなかった。

と我ながら冷たい視線で食卓にへばりつく娘を見ていると、義母が言った。「食べ終わってもおかあさんどこにも行かないよ」。

娘号泣。

抱きしめながらカーサンも目頭がツーンとした。

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同様なのが寝かしつけ。

なんとかして布団の部屋から脱走しようと試みる娘に、カーサンあんまり頭にきて(頭痛がしていたのよ)「じゃあバイバイね」とことさら入院中の別れ際を思い出させるような意地悪をしてしまったりもした。

ひょっとしてこれも「おかーさんどこか行っちゃう」怖さからか、と思い至り、さっきの私の意地悪は娘の傷に塩を塗りこむようなものだったか、と今度はそっちが怖くなる。

今夜は娘が何を言っても「どこにも行かない」「ずっと一緒」と答え続け、娘は「ねんねちないよ」と呟いて目をつむった。

一週間かかってしまった。ドンくさいカーサンを許せ、娘よ。

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この一週間で、娘の口から「おかーさんバイバイって行っちゃう」「おやつの前におかーさんくるから」「おかーさんおうち帰っちゃう」という言葉を一日に何回聞いただろう。

やはり娘にとって辛かったのは治療そのものよりも、病院にひとり残されることだったんだな。

「こうやっておかーさんバイバイちるの」と入院中使っていた大きなトートバッグを肩にかける仕草を再現されたときには、ほんとにカーサンも辛かった。

一緒に泣けばいいか。それしかできないし。


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