元ご近所さん、Hさん。不思議な魅力を持つ女性だ。
引越す前のメゾネットアパートのご近所で、娘よりふたつ上のお嬢ちゃんMちゃんがいる。くりくりおめめのかわいこちゃん。美人母子だね。
思えば、出産してから友人になった、初めての人じゃないかしら(除ネット上)。 公園ママたちとも顔見知りにはなったけど、家の行き来をすることは無かったものねえ。
私たちが引越してから1ヶ月以上ご無沙汰してしまったのに、その後ぽつりぽつりと携帯メールのやりとりがあって、Mちゃんが通っている幼稚園に見学に連れていってもらったり、細ーくつきあいが続いている。
娘が入院したことも、たまたまもらったメールに返信してお知らせしていた。ごく短いが心のこもった励ましメールを頂き、その後退院したことをこちらからお知らせした。
イマドキの幼稚園児はなにかと忙しそうで、のびのびになっていた新居(図々しくも我が家のことだ)拝見、Mちゃんの夏休み突入を機に実現した。
会うのは何ヶ月ぶりかね。でもまるでずっと以前からの知り合いのような、気楽な雰囲気でいられる。周波数が合うっていうのはこういうことかな。
お昼ごはんの前の血糖測定と皮下注射、「させてね」と断って彼女たちの目前でした。Mちゃんはオカーサンに事前に言い含められていたのか、痛そうと顔をしかめることもなく、何してるのと質問してくることもなく、目の前に並んだご飯に手も出さず、娘のもろもろが終わるのをただ黙ってじっと待っていたくれた。カーサンどれだけ有難かったか。
またこういうときに限ってインスリンのカートリッジが空になり、カーサン初めてのカートリッジ交換であたふた。大汗かいちゃったよ。
以前ご近所さんとして交流していたときは、娘同士を遊ばせていても背を向けて別々に世界を築いていたのだが、今日は娘、Mちゃんにくっついて離れない。
入院生活で年上のおねえちゃんにいじられる快感を覚えたのか、それとも単に年齢的に通過したのか。どちらにしても、4歳児と2歳児が顔をくっつけるようにしておままごとなどしている図は、大層愛らしかったぞ。
娘の入院以前を考えると、祖母の入院以外では自分の出産でしか病院にお世話になったことがないので、私自身そっち方面(どっちだよ)に関する知識も想像力も乏しい限りだったんだけど、Hさんには「完全看護」「付き添い入院」という言葉が説明なしで通じて、しかも私の実経験とかなりシンクロして理解してもらえたようでびっくりした。←しかし長い文だ。
もしかしたら彼女にはそういった経験が過去にあるのかな、という気がした。聞かなかったけど。
自宅からちょっと遠いけど知り合いがいるから安心、と電車で通う幼稚園を選んだ彼女に、小学校はどうする心積もりなのか尋ねた。
するとやはり近所の公立小学校ではなく、Mちゃんパパが通っていた私立の小学校に入れたいと思っているという。ほほう。
Mちゃんパパのみならず、そのまた上のご母堂様も通われたのだという。 そりゃ筋金入りだわ。
今通っている幼稚園よりもさらに遠いから大変だろうけど、そんなご家族の流れといおうか伝統といおうか、そういう環境があるなんて、すごいなー、そしてちょっとうらやましいなー。
よりよい環境を娘のために、と無理するわけでなくごく自然に選択肢が決まっていくとは。そういうのもあるのね。
ちなみに小学校の名前を教えてもらったがまったく初耳。いや私もとことん無知だからなんともいえないわよ。
「全然有名じゃない」という彼女の言葉をどこまで真に受けていいものやら、しかしその名前でネット検索しても一件もヒットしなかった。
知る人ぞ知るってかんじなんだなきっと。とても彼女らしいわ。
そんな彼女に「さばさんって早稲田(大学出身)のひとっぽい」と形容された。第一印象と全然違う、とも。
念のため、わたくし早稲田大学出身ではございません。とんでもございません。その亜流とでも申しましょうか、「早稲田行きたかったぜ」という学生があふれているガッコでした。
それにしても、うーん。よくわからない。バンカラってこと?それって・・・? いいや、ほめられていると受け止めておこう。
第一印象か。もっと真面目な人かと思った、と言われたことはこれまでにも何度かある。 ・・・失礼ね。私これでも真面目なのよ(遠吠え)。
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