おのだの今日
趣味の演劇、旅行の仕事、なんでもない毎日。


2002年06月15日(土) 演劇集団キャラメルボックス『銀河旋律』感想

なんともはや幸せな公演でした。
もう、涙ボロボロだったです。

でも、これはサポーターズクラブ結成10周年を記念しての企画。
劇団にとって、サポーターにとってはまさに「お祭り」なのですが、
さほどキャラメルが好きでもない人にとってはなんてことない企画なのかもしれませんね。

この日は朝7時の新幹線で東京へ。
新宿シアターアプルに着いたのは9時半くらいだったと思います。
16時のBキャストのチケットは持っていたのですが、14時のAキャストのチケットを持っていなかったため、当日券の列に並ぶために早く行ったのです。すでに20人程度の人がならんでいたでしょうか。当日券の販売は開演の1時間前。ということは13時の発売なのに。さすがキャラメル。もっとも今回は公演回数が少なく、しかも週末は1回のみ。西川さん・大森さん・津田さんの3人の定番キャストと伊藤ひろみさんの役者復活と人気の高いAキャストの当日券だからこれくらいのことは予想してましたが。
どんどん増える当日券の列は、通路席・立ち見席で用意した70席を軽く越え、スタッフの人からの「入場できないかもしれない」という案内を承知で並ぶ人もいました。やはりチケット完売で入場をお断りされた方もあったようでした。

さてさて感想を。
最初に観たのがAキャスト。
キャラメルにとっては今回が4回目の『銀河旋律』。
まさにお祭りにふさわしい内容でした。過去の公演を生で見た人、ボクのようにビデオで見た人にしかわからないようなギャグが満載。
全ての公演で同じ役をやっている3人(西川・大森・津田)はさすがとしか言いようがありませんでした。ハーフタイムシアターで60分という短い時間の芝居ながら、役として本当に心が動いているのがわかりました。そういう芝居に観ている側は心を動かされるのだなぁ、と感じました。

照明は99年バージョンとほぼ同じようでしたが、とってもゴージャス。
日替わりキャストは成井さんで、舞台の上に2組の夫婦が上がっているっていうのも不思議な感じでした。(西川さん大森さんは昨年結婚され、成井さん伊藤さんもサポーターは誰でもしっていますが、ご夫婦なのです。)たまたま成井さんご夫妻はこの日、結婚記念日だったこともあって、カーテンコールではお二人の娘さんから伊藤さんへ花束の贈呈がありました。二児の母なのに高校生役とは・・・。

感動の頂点は大森さんのカーテンコール。
17年続いてきた劇団。その仲間たち。そしてサポーター。すべてが今ここにいる奇跡みたいなものを感じました。

今この場所にいることができてなんて幸せなんだ、って思ったら涙が止まりませんでした。



そして、1時間ほどの休憩の後、Bキャストを観劇。

音楽はAキャストが92年の再演バージョン、Bキャストが99年の再々演バージョンだったのですが、ボク的にはBキャストの音楽の方が好み。99年バージョンの方が日本人のアーティストが多く使われているのも、選曲担当加藤さんの好みの変遷を感じることができます。

キャストは若手中心。柿本役には岡田達也さん、はるかには小川江利子さん、ヨシノには岡田さつきさん。日替わりキャストは近江谷さん。みんなそれぞれ頑張ってました。
でもね、さすがにAキャストを観た後ではつらかったです。
役者さんが悪いわけじゃないんです。
再演ものを観る場合、だいたい初演のイメージを観る側も、演じるがわも引きずっていて、特に今回は完全ダブルで一緒の舞台に立っているわけですから。しかも、相手は13年も前からその役とつき合っている人たち。
なんていうんだろ、「深さ」みたいなものが違うんです。
セリフのひとことひとことの重さっていうんでしょうか。
観ている側のイメージの問題が大きいとは思うんですけど。
岡田達也さんの柿本をみながら、西川さんの柿本を想像してしまう。
そんな妄想と戦いながらの観劇でした。

ダンスはBキャストの方が良かったですよ、ウン。(何に対しての言い訳?)



前説での成井さんの言葉。
「柿本は西川、はるかは大森しかやらないような、
 キャラメルボックスをそんな劇団にしたくない。」

そう、キャラメルボックスは世代交錯を繰り返しながら、これからも続いていくんだと思うんです。
例え成井さんがいなくなっても、加藤さんがいなくなっても。
西川さんがいなくなっても。

この劇団を見続けたい、そう思いました。






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