2002年11月09日(土) |
演劇集団キャラメルボックス『裏切り御免!』新神戸オリエンタル劇場 感想。 |
今回の観劇に対する下準備たるものは相当気合いが入っていました。 サポーターズクラブの会員に送られるハテナ気象台という情報紙で、今回の主人公が『風を継ぐ者』の立川迅助と坂本竜馬であることと、慶応2年の1月23日、竜馬がある大きなことを成し遂げた後に二人が出会ったら・・・というところから始まるということを知りました。司馬遼太郎の『竜馬がゆく』のちょうど6巻にあたるところとのことで、すぐに古本屋で全8巻をかき集め、読み始めたのが10月の最初。1ヶ月もあれば全8巻を読破できる予定だったのですが、結局7巻途中までしか読めませんでしたが。 読み進めるほどに、竜馬の人間の大きさ、人柄に惚れていきました。
そして、神戸での開演は14時の開演だったのですが、その前に、名神高速を途中で降り、京都にある竜馬のお墓へ立ち寄ってみることにしました。小雨の降る中、維新の道とよばれる坂道を上がり、京都の街を見下ろす高台にその墓はありました。ちょうど西の空から晴れ間が見え始め、日本が維新を成し遂げ、これからの展望が開けていくようなイメージと重なりました。ボクも何か、夢に向かって走りたい。そんな気持ちにさせられました。
さて、芝居の感想を。 例によってネタバレあります。これから見に行く予定の方は、注意して下さい。
面白かったっす。 ます、細見さんの迅助と岡田達也さんの竜馬のキャラクターがすでに出来上がっているということ。観る方もすんなり芝居に入れるし、創る側もそこからふくらましていくその他の登場人物の役作りはやりやすかったのではないでしょうか。『竜馬がゆく』を読んだことで幕末の情勢や、浪人と新撰組の関係、幕府と竜馬の関係なんかが頭に入っていたのも大きかったと思います。(日本史で大学受験したくせに何にも覚えていなかったのです。)おかげで、集中して観ることができました。 ただ、にわか竜馬ファンとしては、竜馬は簡単に刀を抜かなかったはずだし、「今度会ったら殺す!」なんて言葉は言わなかっただろうなとは思いましたが。 (芝居を面白くし、話を展開させるためにはしょうがないのでしょうが。)
西川さんは前半はいろんなコスプレ?で遊びまくってるし、細見さんは『風を継ぐ者』の迅助よりも最初から最後まで走り回ってるし、男の役者さんたちは終始汗を滴らせてました。
また、運良く今回は最前列の席だったことで、何よりも迫力のある殺陣(たて)を観ることが出来ました。いくら動きが決まってるからって、ありゃ本当に命がけです。最後の通し稽古で岡田達也さんがケガをしたのも頷けます。 ちょっとしたタイミング、方向のズレで大きなケガになります。まだ始まったばかりの公演ですが、クリスマスまでの6週間、何卒ケガのないようにしてほしいものです。
もう1回くらい、時間とお金をつくって見に行きたいなぁ。
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