日々雑感
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図書館から借りた『小山清全集』を読む。中でも「落穂拾い」がいい。このような書き出しで始まる一編。
「仄聞するところによると、ある老詩人が長い歳月をかけて執筆してゐる日記は嘘の日記ださうである。僕はその話を聞いて、その人の孤独にふれる思ひがした。」
夕方から新宿へ行く。南口・高島屋の辺りはクリスマスのイルミネーションで華やか。人も多い。クリスマス用のイルミネーションにしても、ディズニーランドなどにしても、私たちが電飾にひかれるのは何故なのだろうと思う。これでもかという数の灯りがあると圧倒される。気分が浮き立ってくる。灯りが貴重だった頃の古い記憶があるからだろうか(そういえば、昔ながらの行事には火祭りが多い)。南口の紀伊国屋書店で日野啓三『遥かなるものの呼ぶ声』(中公文庫)を買う。
今日は大学時代のサークル仲間との忘年会。「友人」とも違う「仲間」という結びつきがあると思う。だとすれば、彼らはまさしくそんな存在。何も取り繕わず、バカ言って、酔っ払って、そのままでいい場所。そうした場所があることが泣けてくるほど幸せ。ほんとに泣けてくる。
酔っ払ってるせいか。
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