日々雑感
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2001年12月17日(月) 道の途中

バイト先の忘年会のため夕方から西日暮里へ。西日暮里では道路の上を電車の高架がいくつも走っている。あちこちから電車の音が聞こえ、建物の間から間へと吸い込まれる車両の姿が見える。出所も行き先も見えず、道の途中だけが切り取られたように街の上に浮かんでいる。さらに、高架の下には別の路線用の線路もある。ひとつの空間の中で、いろんな道が交差している。

18時をまわって、あたりはもうすっかり暗い。見上げるとまた一本、轟音をたてて電車が街の上を突っ切ってゆく。車内の妙に白っぽい灯りの中に人の影だけまばらに見える。色のない光景。踏み切りの音のリズム、点滅する信号のリズム。

いろんな道を、自分は下からただ眺めている。どこから来てどこへ行くのか。今、自分がいる「ここ」と平行していくつもの時間が流れ、けれどもそれらと交わることは決してないかもしれないのだ。

忘年会の会場はスペイン料理屋。貝類やオリーブが苦手な友人の隣に座ったため、1.5人前分くらい食べる。そのあと、ビルの二階の居酒屋へ。窓の外へ目をやると同じ高さを電車が行くのが見える。電車の音が遠く聞こえる。




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