日々雑感
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2002年01月18日(金) グリコ・チョコレート・パイナップル

駅からの帰り道。地下通路から駅前広場へと抜ける階段で、女の子が二人「グリコ!」「チョコレート!」とやっている。二人とも近所の私立小学校の制服姿。熱心にジャンケンしていて、「この遊び、今の小学生もまだやってるんだ」と思いながら通り過ぎた。

そのあともしばらく「グリコ」や「チョコレート」や「パイナップル」が頭を離れない。ジャンケンで勝った人が、グーなら「グリコ」、チョキなら「チョコレート」と、その歩数分だけ進む遊び。自分も小さい頃、よくやった。けれども、何故この組み合わせなのか。ずいぶんと息の長い遊びだが、いつからあるのだろう。「グリコ・チョコレート・パイナップル」以外の組み合わせもあるらしいが、だとしたら何なのか。

とりあえずこの3つについて言えば、子どもにとって思い入れのあったものだと思う。丸ごとのパイナップルは小さい頃、やはり「お土産」や「とっておき」だったし、板チョコ1枚を全部一人で食べるのは夢だった。グリコはいちばん馴染み深いお菓子会社。今では、その3つのステータスもやや下がったかもしれないけれど、子どもたちは相変わらず「グリコ」「チョコレート」とやっている(今だったら、どんなものが当てはまるだろう)。

大本にあった意味や思いが薄れて、言葉や形だけが残り、伝わるということ。遊びやら、囃子歌やら、口承やら。その新しいサンプルのようだ。たとえ「グリコ」がなくなるようなことがあっても、この遊びと共に、その言葉だけは残っていくだろうか(グリコの人、ごめんなさい)。だとすれば、そのとき「グリコ」は意味のわからない、響きだけの単語になっているかもしれないのだ。

帰って友人に電話。「やっぱりグリコ・チョコレート・パイナップルだったか」と聞いてみる。そうだという返事。話はそれて、大勢でジャンケンをするとき、グーとパーだけでやるのを何と呼ぶかという話題になる。東京で「グッパ!」というやつだ。友人の地元(北陸)ではグーとチョキで「グッチ!」というらしい。ちなみに、うちの地元(東北)では「いしとかみ!」。いし(石)がグーで、かみ(紙)がパー。これも地方差があるのだろう。また気になることが増えた。「ズームイン朝」のネタみたいだが。


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