日々雑感
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朝からいい天気。団地のそばを通ると、昨日の雨の分を取り返すかのように布団がずらりと干されている。立春。心なしか空気もぬるく、春の気配だ。黒白の野良猫が水たまりの水を飲んでいる。
九州に行った友人から絵葉書が届く。大宰府の紅梅の絵葉書。旅先からの絵葉書はうれしい。わくわくする。電車の振動に合わせて字も揺れていたり、感嘆符がやけにたくさん出てきたり、絵葉書の臨場感が好きだ。この紅梅の絵葉書からも、久々の一人旅の解放感が伝わってくる。
夜、地元の友人からメール。最近写真に凝っているらしく、毎日自分で撮ったいろんな写真を送ってくれるのだ。地元の様々な風景、木、花、ときには犬や猫など。そうした写真に、ときどきBGMがついてくる。はじめは気づかずに写真だけ眺めていたのだが、指摘されて音量をあげてみると、確かに音楽が流れてくる。
BGMがついたとたん、写真の印象ががらりと変わるのに驚いた。例えば、深い森の雪景色に「アメイジング・グレース」が重なると厳かな雰囲気になり、単線の線路が山の向こうへと消えてゆく風景に「ある愛の詩」が重なると、郷愁を感じるといったように。音楽が添えられることで、風景にある方向付けがなされ、物語が生まれる。BGMの力。
今日届いた写真は、お正月の新年会のときのもの。メールを開くと、テーブルにつっぷして寝ている自分の写真が現れ、さらに「五木の子守唄」が。物悲しい旋律が「いい年してまったく」といったやるせなさを醸し出し、自分のことながら絶妙のBGMと感心。
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