日々雑感
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2002年02月12日(火) 猫のいる町

猫をたくさん見かけた日。

朝、部屋を出ると、いきなり足元から大家さんの猫モモちゃん。首の鈴をちりちり鳴らしながら隣りのマンションへするりと抜けてゆく。

モモちゃんの後姿を見送ると、今度は道の向こうからサバトラの野良。よく見る顔だ。こちらに視線も向けずにモモちゃんの後を追う。

少し行くと、これもこの辺でお馴染みの黒白の野良。植え込みの中からこっちをじっと見つめている。負けずに見つめ返す。後ろ足を片方上げて、何だか不自然な体勢してるなあと思ったら、後ろ足の陰からしーっと一筋(そのあいだ目そらさず)。「おまえ、あっち行けよ」という視線だったか。

誰もいない夜道を歩いていて猫とすれ違うと、同志にバッタリ会ったような気分になる。同じ時間、同じ道を、同じ歩調で歩いている。それぞれの道がふと交差する瞬間。彼/彼女の世界を、彼/彼女が見ているものを思う。人とすれ違ってもそんな気分にはならないのに、なぜだろう。

夕方、帰宅途中、今度は路地の真ん中を横切る猫の影。消えたあたりに近寄ってみると、バケツや鉢植えの陰からしっぽだけ見えた。長いしっぽ。自分にしっぽがついているというのは、なかなか大変かもしれないと考える。電車のドアに挟まれたりしそうで。


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