よく家族でランチを食べに行く、カントリー風のおしゃれな喫茶店がある。 ヨーロッパから仕入れた食材がふんだんに使われていて、お給仕のお姉さんもインドの方だったり、異国情緒たっぷり。お店の内装も素敵で、だんなも私もとっても気に入っている。
昨日その店のご夫婦が、震災で二人の娘さんを亡くされていたことを知った。 娘さんだけでなく、ご主人のご両親まで亡くされたのだとか。 そんな中、ご主人は震災ボランティアとして中心的な役割をにない、献身的に活動していたそう。 ランチをいただきながら、だんなが突然その話をして、なんだか息が止まる思いだった。
娘さんを亡くしてご両親を亡くして、失意の中必死で震災後を生き抜いて。 お店を再開するまでどんな想いでいらしたのだろうと考えると、今までそんなことも知らずにのほほんとお店で時間をすごしていたことが信じられない思いだった。 悲しいというか、今こうして素敵なお店をされていることに対しての敬意というか、言葉にならない想いがずっと消えない。 そして今更ながら、自分が震災で一旦は廃墟になった町に住んでいるのだと思い起こされた。 震災で亡くなった人、ご家族を亡くされた人、この神戸にはそんな人たちがたくさんいる。 昨日からずっと、いろいろないまぜになった想いが消えない。
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