DOTFAMILYの平和な日々
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2011年03月18日(金) |
片付け読書ノート17: アニバーサリー50 |
綾辻行人、有栖川有栖、他 光文社 2009年12月25日 初版第1刷発行 ISBN978-4-334-07690-0
綾辻行人と有栖川有栖が好きなのだ。島田荘司と田中芳樹もわりと好き。だから買った。
カッパ・ノベルズ創刊50周年記念作品だそうである。小学生の頃、叔父さんの本棚にカッパ・ノベルズがずらっと並んでいた。母に読みたいと言ったら「大人の読む本だからダメだ。」と言われた。それ以来、ずっとカッパ・ノベルズとはいかがわしい本なのだと思っていた。後で知ったのだが、叔父さんが読んでいたのは松本清張や笹沢佐保だった。南條範夫や梶山季之ではなかった。(彼らの小説がいかがわしいかどうかは読んだことが無いので知らない。本屋さんで見かける文庫の表紙から判断しただけ・・・もしかして、面白いのかな?)中学校に入ったばかりの私に谷崎潤一郎の『痴人の愛』を借りてきてくれた母は、一体どういう感覚の持ち主だったのだろう?思春期の頃、恋愛よりも殺人に興味があったガキの母親の感覚なのだろうな。(小説の話である・・・念のため。)
短編集であるから、複雑な話は入っていない。でも、全て楽しめた。面白くない話は1つもなかった。流石は記念作品だけのことはある。作者達も気合が入っていたのだろう。
アンソロジーが面白いのは知らない作者に出会えるからである。が、残念ながらこの本に私が知らない作者は道尾秀介だけだった。他の作者は本を読まない人でも知っているだろうと思えるほど有名人ばかり。そこに何故私が知らない人が・・・と思ったら、デビューが2004年だった。2004年といったら、世の中で起こっている事を気にしている場合ではない、毎日がサバイバルの時代。その頃デビューした面白い作家、他にもたくさんいるんだろうな。
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