DOTFAMILYの平和な日々
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2011年04月25日(月) |
片付け読書ノート19/20: レディ・ジョーカー 上/下 |
高村薫著 毎日新聞社 1997年12月5日発行 ISBN4-620-10579-1/4-620-10580-5
『週刊文春』98年傑作ミステリー国内第二位、『このミステリーがすごい!99年度版』国内第一位、毎日出版文化賞受賞だそうである。確かにそれだけのことはある。
しかし、暗い。憎たらしい悪人が出てくるわけではない。終わり方も、ハッピーエンドとまでは言わないが、それほど悲惨でもない。が、暗い。こういう話を読むと、「いち抜けた。」と言いたくなってしまう。
それにしても、こういう話を読むと、自分の頭の悪さを再認識してしまう。この話、悪者は世にはびこっているシステムなのであるが、何故このようなシステムが機能し続けているのかが理解できないのだ。悪徳政治家や総会屋が何故いなくならないのかがわからない。(余談だが、震災から復興するために消費税を上げて国民全員が頑張ろうという時に、何故民主党が42億円もの政党交付金を平気で受け取れるのかもわからない。ユニセフのCEOの月給が1千万円というのもわからない。)人間1人生きていくのに、何故何十億もの金が必要なのかがわからない。
いや待てよ、私は既に「いち抜け」ているのではないだろうか?
「辛いことが、辛くなくなることはない。自分の腹に収める場所を見るけるだけだ。」
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