最強の星の真下

2002年09月10日(火) 今日は験が悪い日。旅行日記。第一日目。目的地まで。

今日帰り道、道端で巨大なゴ○ブリと目が合ってしまった。
「何か動くものが・・・はっ!あれはっ!!」と私が硬直したのと同時に敵も動きを止め、数瞬。
・・・・見なかった。私は何も見なかった。
呪文を唱えながら動き始めたわたしを窺いつつ(?)敵も去っていったのであった。

嫌いなモノほど目に入るというのは、本当なのである。ああ嫌なものを見た。今日は験が悪い。


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さて。長い長い待ち時間を優雅にソファで過ごし、搭乗。向かうは愛蘭である。Shannon空港まで1時間半。勿論座席は窓際である。
隣の席には愛蘭人と思しき2人連れの老婦人が座っている。
窓の外の景色を気にしているので、飛行機に乗る機会があまり無い方々なのかもしれない。北なので、外はまだ明るい。明るい時の方が窓際は愉しい。宜しければ席を替わりましょうか?・・・などと申し出る語学力は無かったので、なるべく身を後ろに引いて座った。隣からも窓の外が見えやすいように。

なにしろローカル線なので、飛行機は小さい。そして揺れる。でも以前乗った、機体が壊れるかと思うような揺れ方だった某B航空ほどではなかったので上等なのだと思う。

離陸して水平飛行に移る前に飲み物のサービスがあった。お隣の老婦人方はビールを注文している。
・・・明るいうちからビールですか・・・さすが愛蘭人は違う!妙なところで異文化を感じる。
明るいと言っても既に時刻は20時を過ぎている。日本では立派な夜なのだが。

水平飛行に入った途端に眠る。
気付けば着陸態勢。あっという間であった。スムースな着陸だったが、どうも空港の整備が宜しくないのか、着陸後に結構揺れた。まあローカル線だから。

荷物を引き取って、ふと気付けば入国カウンターが無い。
英吉利に入国してしまえば愛蘭はフリーパスみたいなものだという事は調べてあったが、英吉利でも入国審査はえらく簡単であった。というか、思うに、こっちこっちと手招かれたあのカウンターしか通ってないような気がするのだが。
英吉利は、女性の一人旅だと入国審査であれこれ聞かれる、とガイドブックに載っていたが、あのチープなカウンターでは目的は何か、何処へ行くのか、何日滞在か、これしか聞かれなかった。
当然私は「フリーパスはデマか。ということは愛蘭で入国審査が・・・」と警戒していた。

しかし無い。間違った経路を辿っているんじゃあるまいな・・・?もし入国カウンターを飛ばしたりしたら、不法入国で捕まってしまうかも!びくびくしながら慎重に進む。
しかし無い。
大きなスーツケースを押しつつキョロキョロしながら進むと、もうロビーがすぐである。そのロビーに繋がる通路の終わりに簡易ゲートのようなものがあった。そこに職員の制服を着たオジサンが一人柵に凭れて立っている。
ここを通ってしまったら入国してしまうんじゃなかろうか。
大丈夫なのか?私。パスポート出しておいた方が良かないか?

ゴソゴソパスポートを引っぱり出しているとオジサンが話しかけてきた。日本から来たのか?うんそう。オッケーはいこっちこっち。良い旅を!

・・・え?終わり?

まさかあれが入国審査?いやいや、本で読んだ通り、やっぱりフリーパスだったという事か。でもほとんど審査がないと書いてなかったか?少しはあるんじゃないのか?あれが「少しの審査」だったのか??でもあれは世間話というものでは?柵に寄りかかって肘付いてるオジサンが入国審査係なんてまさかいくら何でも。
これについては未だによく分からないのである。

空港を出てタクシーに乗る。車で1時間半かかる。
周囲は既に暗くなっていたが、物珍しさから車の窓に張り付いた。30分ばかりも景色を眺めていただろうか。いつの間にか眠っていた。

車の振動が変わり(どうやら減速したらしい)、はっと目覚めてみればもうすぐホテルであるという。
でも街無いんですけど。本当にもうすぐ?疑いの眼差しで周囲を眺める。
あ、建物が並びだした・・・と思う間もなくホテルの前だった。
ホテル・・・街の中心地にある便利なホテルって・・・中心?街の?
郊外からあっという間だったのですけど。
どうやら誇大広告だったようだ。まあ仕事なんだから何でもいいや。
支払いを済ませ、いざホテルにチェックインだ。
予約してます。これこれ。と予約番号を書いたプリントを見せたら簡単に手続き出来た。・・・しかしどーして私の名前にMr.と付いている?間違えたな、旅行会社め。


こうして日本を出て18時間半、ようやく目的地、Galwayに到着したのであった。


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桂蘭 [MAIL] [深い井戸の底]

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