最強の星の真下

2002年09月11日(水) 惨劇によせて。

一年前のこの日。
ボストンにもニューヨークにもワシントンにも、知人が行っていた。
それは同僚だったり友人だったり友人の恋人だったり色々だったけれど。
それぞれの無事を確認するまで。不安な時間だった。

建物の崩壊は無惨だった。

反射的に、建物の階数と脱出にかかる時間を推し量っていた。
・・・上層階は無理だ。

目を背けたくなった。

目が離せなかった。

海の向こうに、悪意があった。


建物に残された人達。他人を優先して取り残された人達だろうか。おっとりのんびりしていて不器用に世の中を渡ってきた人達だったかもしれない。

崩落した瓦礫に埋まった人達。持てる力の限り救助に懸命になっている最中だったろうか。最後まで建物の中の人達の事ばかり心配していたかもしれない。


ささやかに、毎日を一生懸命に生きている人達の生を奪う権利なんて、誰にもない。
それはテロリズムでも、米軍が行っている誤爆と称する民間人殺戮でも同じだ。
他人を殺したい人間は、他人を殺したい人間同士で好きなだけ殺し合えばいい。
政治的インパクトとやらのために精一杯生きている小市民を殺すなんて、最下層の下司のやることだ。


理不尽に、無理矢理に、明日からの時間を奪われた人々に、黙祷。


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桂蘭 [MAIL] [深い井戸の底]

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