闇鍋雑記帳
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1970年07月08日(水)

0912

今日はとうとう、あの子を送り出す日です。
夫が早起きして、斎場に行ってくれました。
暫くして、戻ってきたときには、小さなお骨の箱を持ってきてくれました。

少しだけ骨が残っていたそうです。

灰だけになってしまうかと思っていたのですが、残ってくれていて良かった・・・。
少しだけ親孝行をしてくれたみたいです。

義母は気を遣ってくれて、「人間、産まれてきたことに意味のないことはありません。もしかして、あの子は家の一大事を救うために、身代わりになってくれたのかもしれませんよ。」と言ってくれました。

考えてみれば、あの子が無くなった推定期間が、ちょうど夫が海外出張に行っていた頃です。
過密スケジュールで、首が回らない今月、来週にはまた航海が待っていたのです。
もしかしたら、海外出張の時に飛行機が落ちていたかもしれない。
もしかしたら、今度船に乗っていたら、何かとんでもないトラブルが起こっていたかもしれない。
そう考えると、本当に義母が言ったとおり、彼が身代わりになってくれたのかもしれません。
気持ちの折り合いの付け方かもしれませんが、昔の人はそうやって言ったものよとも言ってくれました。

今のわたくしには、どんな言葉もあまり意味がありませんが、そう考えると、やはり少し楽になる気がします。
でも、まずいことに引きこもりの症状が出始めた気がします。
とにかく、家族以外の誰とも喋りたくないのです。
完全に人払い状態になっているのです。
幸い、夫が航海をキャンセルしてくれたので、来週は子供の送り迎えをお願い出来ることになりました。
その次の週は、5連休ですから、よっぽど人に会うこともありません。
ただ、困るのがプニ坊のピアノだけ。
これだけは、何とかして連れて行かなくてはなりません。
当面の問題はこれだけです。

まだ、わたくしは、これからどうしたらいいのか分かりません。
骨壺に入ってきた愛しい子供を、この腕に抱いてやれなかった子を、今度の5連休には、義父の百箇日と共に、本山に納めに行かなくてはなりません。
まずは、体の回復を図り、自分の心のコントロールをするのが先のようです。


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