月の輪通信 日々の想い
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夏休みが近い。
何でも今年は18日が終業式。
夏休みは44日間もある。
ちょっと長すぎ・・・。
子ども達が毎日、うちにいる。
昼ご飯も毎日6人分。
プールだの稽古事だの送り迎えもフル回転。
小言もフル回転。
おまけに、あの暑さだ。
今年は私は子供会の役があたっていて、それも地域の2大イベントの一つ、「盆踊り大会」の 担当だ。
おそらく、8月15,16日の本番が終わるまで、ほとんど毎日、祭り関係で走り回っていることに なる。
なにせ、ここの地域ではまだまだ地元の人たちの発言力が強くて、盆踊りも旧来から本式に音 頭取りの人を呼んできて、夜の10時までみっちりと踊り続ける。
そのための練習会があらかじめ2日も用意され、婦人会、子供会などの団体の役員がしっか りリード役を務められるよう特訓を受ける。
そのほかにもかき氷や綿菓子の模擬店の準備や、当日着るそろいの浴衣の手配や着付け教 室、街頭に貼るポスターの作成や掲示まで、細々した用事が次々に押し寄せる。
「今時、なにそれ・・・」
という声もあがっているが、とりあえず伝統的な行事を継続させるというためには、そのくらい 有無を言わせぬ強引さも必要なのだそうだ。
おかげさまで、子どもたちは毎年婦人会やら消防団やらの人たちが用意してくれた模擬店で 遊び、踊りの輪に加わって、お菓子をもらって帰ってくる。
先日、その夏祭りの準備委員会というのに参加してきた。
集まってくるのは、区長さんを初め、老人会やら婦人会、子供会、地区委員、消防団などいろ んな年齢の役員の人たち。
近頃、あまり経験しない、幅広い年代の人たちが集まっての会議。
「会議」というよりは「寄り合い」と称したいようなユニークな構成員で、なかなか面白かった。
「例年こうやってきたんだから」と譲らない長老達や、「あの娘はどこの嫁?」とささやき会う老 婦人達。
はたまた新興の住宅に越してきて「昔ながら」にはついていけないと不満を抱いている若いお かあさん達。
それぞれの年代のそれぞれの思いがあって、話題はかみ合っているような、かみ合っていな いような・・・。
そんなちぐはぐ感も微妙におかしくて、うっろおしいと思っていた子供会の「役」も、何となく心晴 れて面白がっていけそうな気がしてきた。
幼い頃、私は地域の行事やら子供会の集まりに参加するのは大嫌いだった。
「地の人」の多い地区の飛び地のような新興の社宅に住み、「村の子」とは微妙な温度差を感 じて過ごしてきたせいかもしれない。
今、我が家は生粋の「地の人」ではないが、この地に30年近く仕事場を構え、おそらくは30年 後も窯を離れることはないだろうと言うことから、少しづつ「地の人」の仲間に入れて頂きつつ ある。
それだけにPTAだのナントカ委員だの地域役職が回ってくることも増えた。
それはそれで大変な事なのだけれど、最近ではそれも我が家がこの地域にしっかりと根付い て受け入れていただけるようになったのだなぁと感じられるようになってきた。
とかく面倒な近所つきあいや、地域活動は敬遠されがちな現代。
大の大人が二晩も踊り続ける、盆踊りがある。
子ども達は近所のおばちゃんが作ってくれるかき氷や消防のおっちゃんの作る焼きそばを楽 しみにしている。
それはそれで、とてもとても有り難いことだ。
・・・・でも、たいへんなのよ、うん。
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