ボクハウソツキ -偽りとテレコミの日々-
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画像の交換をすると、あとはスムーズに進んだ。
ケータイの番号を教え合って話すようになると
ランチを一緒する約束まで3日とかからなかった。
待ち合わせ場所に駆け寄ってくる彼女はピンクのワンピースに
花のついたミュール。遅れて来た夏の日差しが眩しい。
ウエーブをかけた髪と美人系の顔立ちとミスマッチの
ギャル系の入ったファッションだが、またそれがイイ
少し遅れちゃったね、ゴメン♪
助手席で屈託なく笑う彼女の声は、電話と同じで色っぽい顔立ちに
似合わないかわいい声としゃべり方なのだ。
折れそうな細い肩に襲いかかりたくなる衝動を抑え、アクアシティでランチ。
子供はいないこと、ダンナと上手くいっていないことをグチったあとは
すっかり打ち解けてデックスを手をつないで歩く。
気が付くと時間は3時になろうとしていた
夕方までに帰らなければいけなかったはずなので
探りを入れてみると、まだ大丈夫そうだ。クルマを横浜に向ける。
中華街を散策して山下公園をぶらつく
初対面なのに手をつなぐなんて信じられない
と言いながらも指を絡めてくるレイコだが、あせりは禁物だ。
モータープールに戻ると夕暮れがあたりを赤く染める時間
薄いヴェールのような疲労で初対面という抵抗感も薄れかけたレイコを
クルマの中で口説いてみる。そしてゆっくりと顔を近づけていく
受け入れられる?拒否される?いつでも緊張する瞬間だ
この瞬間が最高のクライマックスで、このためにテレコミをしてきたのだ
ゲットしたしないはあくまで成果というオマケに過ぎない
ウインドウが曇るほど濃厚なキスをしていると
対面に停めた濃紺のワゴンから若者2人がじっと見つめていた
前と同じ駐車場で同じ状況になっていることに苦笑しながら
クルマを出す。隣でレイコは上気した顔でグロスを塗りなおしていた。
キミのグロスでボクの唇もツルツルさ
 これはクルマの中じゃないけど
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