おひさまの日記
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2003年04月28日(月) |
軽い目眩、そして、再体験する絶望 |
ある出来事で、絶望のような気持ちを体験した。 もうダメ!死にたい!なんて激しいものじゃない。 でも、軽い目眩のように一瞬くらっ…とし、胸にズキッ!と来た。
人は欲張り。 特に、自分が好意を持つ相手に対しては、 その人にとっていちばんでいたい、素敵な存在でありたい、 そう思うものだよね。
私の胸の当りからみぞおちにかけて、 鉛の弾をぶち込まれたようなその出来事は、 私のそんな欲求をこなごなに砕いたものだった。 「お前じゃないよ」 そんなことを声なき声で言われたような、そんな出来事だった。 こと、キャラも含む自分の容姿に関してのこととも言えるので、 ものすごく重苦しく鈍い痛みだった。 真っ向から自分という存在を否定されたような気持ちになり、 軽い怒りまで湧いてきてしまった。 重くて鈍い痛み。
ちょっと片寄った言い方をすると、私は「選ばれなかった」のだ。 それは、ある意味、私のまったくの「反応」で、 相手はそんなことしているつもりはこれっぽっちもないのだ。 でも、私は「選ばれなかった」と反応した。 そして、私は、相手から別の人への単なる橋渡し役になってしまった。 みじめだった。
小さい頃の私は、目も腫れぼったく一重で、ほっぺがふくらんでいた。 男の子達から「ブス」とか「ふぐ」とか呼ばれていて、 髪の毛もくせっ毛でうねうねし、髪型もなんだかおかしくて、 自分の容姿がものすごくコンプレックスだった。 父親からも「満月みたいなみっともない丸い顔」と言われていた。
「お前みたいなブス相手にするわけねーじゃん」 中一の時、憧れていた男の子に気持ちがバレで言われた言葉だった。
今回の出来事の相手の声なき声が、そんな言葉とオーバーラップしてくる。 「お前じゃないよ、お前を選ばないよ」 そう聞こえてくるみたいだった。 『ほらね、だからお前じゃダメなんだよ、ブス』 心の中で自分が言う。
私の中の子供は「私は醜いから愛されないの」と言っている。 それは、父に「みっともない顔、おかしな顔」と言われてきたからかもしれない。 母に「あんたの友達の○○ちゃんは美人なのにねぇ」と言われたからかもしれない。 整形してまで顔を変えたいと思ったこともあるのは、 そんなルーツがあるからなのだと思う。 「だから、キレイだと言って、愛してると言って!」 私の中の子供はそう言ってすすり泣いてるみたいだ。
ひょんな出来事で、私は、しばらく忘れていたことを思い出した。 それは、軽い目眩と共にやって来た絶望感の再体験だった。 前にも味わったこのみじめさと惨敗感、怒り、悲しみ、寂しさ。
抱きしめてあげよう。 そんな自分を。 ある出来事を通じて、感じてほしくて訪れたこの感情を。 本当は、ここにいるだけでいいのにねぇ。
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