おひさまの日記
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2003年05月24日(土) |
時空を越えた心の叫び |
セッションを行う上で、私はどちらかと言うと、 好んで前世に誘導することは多くはなく、 幼児期に重点を置いたセッションを展開する。 けれど、ここ最近は「必要な体験」という意味で、前世退行が多かった。
前世退行のナビゲーターをさせていただいて、 私は、改めて、ものすごい衝撃を受けている。 そこには、何百年、あるいは何千年もの時空を越えた、 その魂、そして、その魂をまとっていた肉体の記憶が生々しくある。
ある人は武家の息子で、戦いたくないのに刀を持ち、 戦に出て人を殺し、自分も刀で切られ死んでゆく。 「人を殺めてはいけない!この手で、この手で殺してしまった!」 そう叫んで命を落としていく。
ある人は科学者、結果の出ない研究を続け生涯を終えようとしている。 窓の外から差し込む陽の光を見て、 「外にはあんなに美しい世界があるのに、そんなものも見ず、 今まで私は一体何をしてきたんだ」 愕然とする。 非難とさげすみの視線の中、自分の無価値さ、無力さ、自責の念に苦しむ。
ある人は母親に絞殺され、赤ちゃんのうちに命を落とした。 「でもね、僕これでいいの。お母さんが喜ぶから」 泣きながら笑顔で言う。 「……本当はこわかったんだよ」 消え入りそうな声でつぶやく。
彼等はみな、数百年、数千年の時空を越えてセッションルームの中に現われ、 その記憶、記憶と共によみがえる感情に震える。
彼等と時間を共有する度に、私は、時間という概念を失いそうになる。 宇宙には時間と言う概念がないそうだ。 それを今感じているのだろうかと、セッションで思うことがある。 彼等は「今」まさに「ここ」で甦る。 私は彼等の時空を越えた心の叫びを聞く。 遠い昔から、私達人間は、 今の私達と何ら変わりなく悩み、苦しみ、愛し、慈しみ、 まさに「生きて」いた。 私は、今、この時代に生きながら、 時の流れの中で闇に置き去りにされてきたその心の叫びを聞く。 ものすごく不思議で、何とも言えない感覚。
魂の営みを感じずにはいられない。
よくわからないけど、でも、この仕事をしてよかったと、 本当に思うんだ。
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