おひさまの日記
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2004年01月25日(日) |
羽ばたけ、母ちゃん! |
昨日母を大きい病院に連れていった。 脳梗塞の可能性があると言われていたが、 CTの結果、その可能性は低いということだった。 ただ、MRIでさらに精密検査をしないと絶対大丈夫とは言えないそうなので、 また、明日、母を連れて検査に行ってくる。
老いて体が不自由になり、痴呆が始まってもなお暴力的な父に殴られ、 アザまで作りながらの介護に疲れ切って限界に来ている母を、 検査の名目で連れ出せるのが嬉しい。 母は家から出られることが嬉しいそうだ。 だから、昨日、まっすぐに帰らず、食事をしてうんと遠回りして帰った。 明日もそうしてやろうと思う。
私は母に言った。 「お母さん、こうやって具合悪くなってよかったよ。 もし具合悪くならなかったら『もう介護イヤ』って言えなかったでしょ。 これは、神様がお母さんにくれたチャンスだと思うよ。 これを機にお父さんのケアに病院を利用したりすればいいじゃない」 って。 そうしたら母もしみじみ共感してくれた。 「本当にそうだねぇ。 いちばん大事にしなくちゃならないのは自分だねぇ」 そう言ってた。
明日はどんなお店に連れていってあげようかな。 だってさ、昨日、サイザリヤで感激してたんだよ。 今まで本当に外に出られなかったんだな、って哀れになったよ(笑) サイゼリヤだよ。 こんなにおいしいものは食べたことがないって言ってた。 こんな味初めてだよ、って。 確かにサイゼリヤは、まぁ、おいしいけど、 世界にはもっとおいしいものがあるんだぜ。 ドリンクバーも知らないんだぜ。 オーダーの時にテーブルにあるボタンをピンポーンって押すのも知らないんだぜ。 ここ十数年、父に家に軟禁された結果がこれだ。
今回の具合の悪さが発端で、きっと母は自分を大切にすることを知るだろう。 切にそう願う。
羽ばたけ、母ちゃん! 女は71歳からだよ。 悔いなく死ぬために、今から羽ばたけ! 後は任せろ。
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