世界お遍路 千夜一夜旅日記

2002年03月11日(月) 第76夜 ★今関さん宅で一日 お百姓になりたい ★

ウグイスの声で目が覚めた。

ゆっくりと眠って気分よく起きた。

☆ ★ ☆ ★ ☆

昨日は着いたとたん、自家製ビールとどぶろく、ワインとごちそうになりご飯もおいしくて、出てくるモノがほとんどすべて自家製なのにびっくりだった。何しろ、醤油まで、だから。

今関知良さんは「百姓になりたい」の著者。ものすごくおもしろい本で一気に読んでいきたくなって、農業体験で泊めて下さるということだったのでご連絡したというわけなのだ。
今関さん、一言にしていえば「面白い方」である。二言目、博学で軽快なお人である。
奥さんの英子さんはよく動かれる。
わたしがごちそうになり今関さんとおしゃべりしながらお酒を飲んでいたら、お手伝いをしない間に、あとかたずけなど何から何まですんでしまった。

☆ ★ ☆ ★ ☆

今朝も、おかずは自家製、ご飯も味噌汁も。

今日は奥さんの英子さんがパンを作るられるようだ。
自家製の全粒粉の粉を混ぜ合わせたモノだ。
生地コネをするが、英子さんのようにはいかない。
英子さんは「菊練り」という焼き物の粘土コネ法でリズミカルにこねられる。さすが。
その後裏の畑で大根引きをする。
今関さんは有機農法の実践家だが、畑はみんな近くにある。山が迫ったお宅の周りは畑や田圃に囲まれた田園地帯だ。

大根は漬け物にするそうだが、ざんねんながら大方は中にスがいっていた。

お次は山ほどのサツマイモが出てきた。
去年イノシシにオサツをみんなやられたことをホームページに書いたら、気の毒がった鹿児島の人が大量に送ってきてくれたのだという。
しかし食べきれない。
昨夜、これをどうするか、という話になったときに私がパウダーにして取っておいて後でお菓子やパンにれたらどうか、という提案をしたらすぐに受け入れられて、、、仕事も私がすることになったというわけ。

はじめてきたお宅だけど、親戚のうちに来たようにくつろいで話をしたり、いろいろとできる。ひとえに今関さんと英子さんのお人柄だろう。

洗って、皮をむいて、切って、干してその後に粉にする。

お昼は英子さん特製のピザ、焼きたてのパン、自家製のマーマレード。
フィリピンから和紙会館にお勉強にきていて明後日に帰国する女性が挨拶に来て一緒にお昼を食べた。
午後またサツマイモ作業。
今関さんは畑の草取り。
英子さんは発酵したパン生地をやく仕事だ。

雲一つない空、暖かい風、ウグイスの声。
ホントに気持ちいい。
いろいろなことお芋を切りながら頭に浮かぶ。
これだから、単純作業、好き。
途中、近くの85歳のおばあさんが立ち寄って「ボチボチやりや」と冷やかしていった。

夕方近く、さくら診療所と、ふいご温泉にいった。温泉はいい気持ちで極楽だった。
夜はそばうち。
たまちゃんのお父さんから電話でお母さんとたまちゃんとともに見えた。
近くの岡村さんと92歳のおばあちゃんも見えて天ぷらそば、となる。
そばの粉コネは私がして、今関さんが切った。
うまいそばになった。
タラの芽の天ぷらもうまかった。
たまちゃんのお父さんの「終の棲家探し」のお話は胸にズインときた。
ご両親は、阿波公方さんがたまちゃんとの日曜遍路に癒された、笑顔に惹かれた。本当にたまちゃんは「笑顔大師」だと発言して下さったことを喜んでおられた。

夜どぶろくをのみながら、
「農水省不要論」や、食の大切さなどをおしゃべりした。

今日も一日、いい時間を過ごした。
明日は帰るのだが、また来たいと切に思う。




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