| 2002年05月23日(木) |
★西国巡礼 勝尾寺・中山寺を打つ★ |
朝、5時49分の電車で総持寺門前へ。 6時少しまわった時間だが、境内はすでにお参りに見えた方々の姿がある。もう一度しっかりと参りをしていると、歩いているんか?とおじいさんに声をかけられた。 はい、というと、おじいさんは私の金剛杖やら、地図をいろいろと確認し始める。 出たいんだけどな・・・。 しばらく話し相手になって20分過ぎに出た。 今日は雨がくるし忙しいのだが、あえて寄り道、継体天皇陵。 あの、謎の天皇といわれている<存在さえも疑う歴史学者もいる>の墳墓がこんなところにあったとは・・・だ。 場所的にいったらやっぱり渡来だよね。
ぱりぱりと歩いていたら、後ろから声をかける人あり。 「どこから歩いてきはったん?」 「総持寺から・・」 「どこへいかはるん? 夕べはどこ、とまらはったん・・・」 黄色いパーカを着たウオーキング中のおばさん興味しんしんできいてくる。 次は勝尾寺で、野宿はしていないとかいろいろと答えた。おばさん、そう、そうなん、というばかり。 勝尾寺までだいぶあるでしょ、ワタシなんて歩けへんわ。 11キロほどですし、毎日ウオーキングしていたら、歩けますよ。 継体天皇陵への曲がり角が来たのでさよならをする。 やれやれ、しかし、天皇陵はまだ開いていなかった。反対側を見ると、総持寺が古墳延長線上にあった。 そういうこと、なのね。なにが?
西国街道のルートに戻ろうとしたら、さっきのパーカのおばさん。 道、大丈夫かと思って・・・・教えに来てくれたらしい。 ありがとう!!です。
西国街道、というのは西や九州の大名たちが参勤交代に使ったまあいってみれば国道だ。そのルートが巡礼の道にもなっているというわけ。ようく考えると、それは不便だし、少し違うどろうと思うのだが・・いかがなモノか。だって、しょっちゅう「したに」をやられたら歩きのハカが行かないではないの、裏道やもっと目立たない道を進んだのではないか。
「西国街道」の印は出ているが、車の抜け道になっているし、休みたくてもベンチの一つおいているわけでもなくトイレはもちろんなし、困るよね。こういうのって。お役所仕事。 歩き始めて2時間を過ぎてやっと工事現場の事務所の前にベンチを見つけた。やれどっこいしょ、と休ませてもらっていたら奥からおじさん。 「すみません、歩いているんですが、ここまでベンチの一つもなくて・・ここで休ませてください」といったら「いいよ、役所にいわんならんな」 どこからきたんや? 横浜・・・ などというところから会話が始まり、おじさんは、ほなジュースごちそうするわ、なにがええ?コーヒーか。 冷たいコーヒーをごちそうになりながら、さらには話は続く。「ねえちゃん、ええ子やな、ミスか、ミセスか?」ときたもんだ。 ついつい正直に答えたら、ほな、おっちゃんにも希望があるわけや、お参り終わったら、ご飯食べに行かんか。 はあ??? 将来のこと語り合おうや。 はあああ・・・・・この人、変、か。 「私のお参りは岐阜まで続くんですよ、それは無理です」 ほな、そこから新幹線でやな、戻っておいでいな。汽車賃、あげよか。 おじさん、ぽっけから、鰐か蛇かしらんが高そうな財布をほんとにとりだした。 ま、っまっちくれぃ。 私も仕事がありますから、そう簡単には行きませんよ。すみません。 「だったらやな、こっちに来るときに連絡してや、電話番号は・・・」 仕方ない。メモをした。 しないとおさまらん感じだったし。 もうびっくりだ。 寂しいお人なんだろうなあ。
やっと見つけた公園で、トイレ問題を解決したが、ふるはずが晴れ上がってきたではないか。 勝尾寺は観音霊場の定番で山上。鳥居をくぐってどんどん登る道だ。 途中に帝釈寺があった。わたしにいろいろと助言をくださった、S・Yさんのお薦めの宿坊なのだが、まだ朝だもんねえ。
山道は新緑の気が満ちて気持ちよかった。地元の人にもここは魅力の場なんだろう。何人かであった。
10時40分、お寺着。 花の寺だ。しかし、やや、ケバい。入山料500円。 シャクナゲが華麗な色を見せていた。 関西テレビが取材に来ていた。 納経所の女性、新米とかでお軸の判を押し間違えてくれた・・・しかし、何度もわびられて・・・仕方ないよね。とほ。
食事20分。11時45分、いよいよ、箕面の滝を目指して下山だ。 この道は、猿が人をからかったりものをとったりするので有名らしい。が、車を止めて餌をやって猿を呼び寄せている人がいる、こういうことするから人を襲うんだよね。
箕面の滝見事。もみじの若葉見事。この色は柳の若緑と並んで私の好きな色。
1時半前下山。どうやら中山寺まで行けそうだ。とばしてみるか。たぶん、山がはいっているし、とちゅうの池田くらいまでか、と思っていたんだが。
あつくなってきたがとばす。
4時15分、中山寺着。 なんと、ここはエスカレターがあったぞ、観音堂まで。 (後で宿の人にきいたらあそこは地震で壊れてからそうなったとのこと) 納経所で教えてもらった旅館清滝に素泊まりで予約した。 さすがに宝塚までもう3,4キロを歩く気がせずに電車。明日、またもどり。 歩行距離約35キロ。
宿で、ご主人に「おじいさんがおいなりさんを2体、天理教、金光教、伊勢神宮とお祭りしていたのはいいが、今年は家をつぶすので困っている、こういうのはどうしたらいいか、」ときかれた。 お返しできると思う、お金はかかるだろうけど、粗末にしない方がいい、時々お参りに来ますし、といってお返しするようにそれぞれに問い合わせたらどうか、と助言した。 そんな話を聞いていたら、トマトを買いに行くはずがいきそびれた。そういったら、宿の主人、そんならひとっ走り行って来ますよ、と買ってきてくれた。トマト、コンビニ弁当、ゴボウサラダ、お茶が今日の夕飯。 今日は暑かったので水を大量に飲んで食欲より「飲み欲」の日だった。
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