世界お遍路 千夜一夜旅日記

2002年06月06日(木) ★関ヶ原だ!★

6時半出発。
今日もいい天気だ。国道沿いのホテルから、中山道に戻る。
中山道といっても、今や歩道なしの車道だから朝は交通量が多い。だから結構危ないし、不愉快な道になる。
「おまえ、国道、行けよ」といいたくなるダンプトラックはぬけ道で走るし、急いでいる若者はものすごいスピードで走り去る。

豊郷から、高宮、鳥居本、番場、醒井と宿場が続く。それなりの風情がある。それを横目で見て、説明版を読んでいると、歩きが鈍る。しかし、黙々、ぽくぽくと歩く。全然おもしろくもなんともないが、足も痛くなし、ボヤン状態で進める。
これもまたいい。

醒井の駅でトイレを借りようと、国道沿いに出たら、ずいぶんおしゃれな建物があった。
「水の駅 醒井」、まだオープンしたてだ。なんと、この町でわいている湧水を引き込んで建物のあちこちでわき出させているのだ。ボトルを持っていたら、くむのはただ、という。
私はこのごろお昼にいつも、500ミリボトル1本は冷たいモノを取る。
そうしないと、体の疲れが早い感じがするのだ。
今日はこの湧水をボトルいっぱいにいただいて飲んだ。
おいしかった。
売店では、日本、世界の名水を30種ばかりも集めて売っていた。
こじゃれた和食レストランもあったし、フードコーナーもあったし。私はフードコーナーで、ソフトクリームを食べたのだが、近くの牧場産とかでおいしかった。
ここで、ゆっくりしてでたのは1時すぎ。早めのコースタイムがすっかり遅くなった。
醒井というのは、ヤマトタケルノミコトが、毒矢で傷ついて高熱に苦しんだ時にここの水に浸かったら醒めた(直った)というところからのネーミングだという。

町中を清流が流れて、バイカモの花盛りだった。

カンカン照りの中をまたまた、ぽくぽく、と進む。
お次は柏原の宿だ。
宿の真ん中へんで、「中山道 ひとり旅 めざせ完歩」などという幟を背中に背負ったおじさんとお兄さんの間くらいの男性と会った。
しばし立ち話。
長野から、ときどき歩きに来てつないできた。明日、13日目で完歩だという。
なんと1日50キロ歩くことがふつうとか。ひえーーーーだ。昔の健脚旅人みたいだ。
つい、メールアドレスまで交換してしまった私であった。

またぽくぽく。そろそろ、関ヶ原の宿決めをしないと、だ。
岐阜に入って、今須の郵便局で中山道のはがきを買ったときにタウンページをみせてくださいと頼んだら、宿ねえ、と調べてくださった。駅近くには2軒あるが、とおしえてくださった1軒は満員。もう一軒があいていた。
はじめの方が観光の方にはいいんですがね・・後の方が土木の方なんかが長期で泊まったりするので、ということだがべつにかまわない。

行こうとしたら、局長さんが、「送っていきましょう、軽トラやけど」と上着まで着込んで出てきてくださった。
ああ、いいえ、今日はまだ元気なんですよ、歩けますから。
でも関ヶ原の坂はきついですよ。それにまだ1時間以上歩かんといけない。
平気ですよ、大丈夫です。
手を合わせてお礼を言ってお断りした。
ありがたいことだが、いろいろとみたい所もあるし、自分で行きたいのだ、わがままですみません。

寄り道好きな猫のようにうろうろしながら宿(つるや)着5時40分。
おばちゃん一人の宿。
お客は私一人。

明日は最後のコースになる・・・


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