世界お遍路 千夜一夜旅日記

2002年06月20日(木) 正統的な梅雨空・・今天没有の思い出

今日は、ついにマイ・ホームドクターの鍼灸医さんにいった。
右足中指のしびれ感が治らないのだ。
久しぶりに鍼、灸、など一通りしてもらう。
ところが、右足、右半身、なんか過敏になっていて、鍼が入りにくい。
「けっこう、お疲れだよ、身体」
とは、マイドクターの弁。
そら、そうだよね。
指のしびれ感は、右足首の古傷からのものらしい。「胃経」系の経絡で、それがわかった。納得だ。
「すぐにはやっぱり戻らないよ、少しずつ、で、あれ治ったという感じで治ると思うよ」
よかった。
久しぶりの針と灸で、身体が軽くなって、目がよくなったような・・
この頃会わない旧友達の消息をきく。
ここ、我が友達の「身体の駆け込み寺」みたいなとこだから、彼の方が私より我が旧友の状況にくわしいのは、笑う。

帰り、農協の直売所で走りの桃や、完熟プラム、キムチを買う。
ここのキムチがうまい。
そういったら、地元の、日本人と結婚した韓国人の方の「作品」だという。
うまいわけだ。
「あのサッカーの勝利は、キムチパワーが秘密だって言うじゃないの」
「ハハハ、そうかも、ですね」
なじみの、レジのおばさんと話す。
私が、うまい、といっていたら、ちょうど店にいた何人かが聞きつけて「そうなの?」とかいって、求められた。
「辛いんですけど、甘い、美味しいですよ、おすすめ」
でも、回し者じゃやりませんよ、と笑いながら帰ってきた。
桃とプラムもうまかった。
季節の果物は「食わねば」と決めている。
枇杷、サクランボ、我が母がつくった路地イチゴ(5月末から6月がうまい・今年は西国にいたので食そこねた)プラム。楊貴妃が早馬を飛ばして取り寄せたライチ。そして桃。一年中なんでも食べられるが、これらの果物はそういう点でははかない。
このはかなさが好きだ。

あ、ライチがまだだ。なくなんないうちにくわんと、な。

 ★・・・・・・・・・・・・・・・・★

「今天没有」(ジンテエン メイヨウ)
「今日はありません」の意味になるこの言葉、10年くらい前、真夏の北京の町角の食堂で「ほうれん草の肉いため」なんかを注文したときに必ず言われた。
まさに文字通り「今日、ないんだ」と思っていたのだが、ちがうんだな。
恒常的にない。なにがないか?
ほうれん草がないのであります。
ほうれん草の旬は、冬。だから、夏の北京にはほうれん草の料理はない。
餃子の具でさえ、1ヶ月いると、そのときの旬(旬の野菜が一番安い)はいって変わるのだ。
季節関係なく、なんでもある日本から行って「ジンテエンメイヨウ」の意味に気がつくのにかなり時間がかかった。

でも昨秋、北京に行って思った。
今はあれ、言われんだろうと。
なんでも「メイヨウ」が当たり前だった中国だが、この頃めっきりと少なくなった。
これ、寂しい気がする。メイヨウ、と闘って何かを勝ち取る喜びが中国にはあったのに・・・。メイヨウのいってんばりだったシャオジエから「ヨウ」といわせる快感・・あれはもう過去完了となってしまった・・それがさびしい。

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

大手の週刊誌の仕事をしている某編集プロダクションから、お遍路についての問い合わせあった。
的を得ないと言うか、漠然とした質問。
なんにも知らないで、調べもしないでの電話みたい、だ。
少し意地悪して、あなた、年いくつ? 少しでも本読んだり、調べたりしたの?
とか逆にいろいろきいてやった。
26歳の女性。
あなたみたいなお年頃の人がこの頃遍路道には多いわ。きくより一日でも歩くとわかるかも?
私ってば、チョー意地悪、もしかして。
でもね、インターネットで検索入れて少しでも調べてから、知ってからとかできないの?
質問に答えても、なんかかみ合っていなくてイライラするのだ。
いくつかのサイトを教えて、それらを読むとあなたが聞いてる問題は解決すると思う、それでもわかんなかったり疑問があったら、また電話してきて下さいといって切った。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・










 < 過去  INDEX  未来 >


moheji.s [MAIL]

My追加