| 2002年06月21日(金) |
晴れたら、夏の空 ・・・「A」読了・覚え書き |
晴れた。 和歌山より地元産のオレンジを頂き、柑橘類好きとしては嬉しく、ぱかぱか食べながら、お仕事。 以前自分が書いた原稿を、打ち合わせに従ってなおしているのだが「思い、恨み、爆発!!」みたいな所がある。 まあそういうとこ、本筋とはちがうし担当者に「あっさり」に書き直してくださいとといわれているのだが、捨てがたくて直せない・・みたいなとこが、一日にひとつはあって。(笑)思うように進まない。 けっこう、さっぱりとなんでも捨てるし、直せといわれりゃ節操なくそうする私だが、これは思いが深いんだわ、ね。
そんなんで、「A」を読了。 sakurannkoさんが持ってきてくれた本だけど、求めて手元に置きたい気がしている。肝に銘じたいフレーズがたくさんあるのだ・・・
以下に、前回同様、自分のために印象に残ったところをメモしておきたい。 その一 安岡「この一年あまりずっとテレビを眺めながら暗澹たる思いでいっぱいだったんですよ。自分はメディアの末期的な事態をこのまま傍観していていいのか、という思いがずっとありました」 (安岡氏・・・「A」のプロデュースを引き受けた人) * 私は末期的なメディアの情報を見ているんだという思いを忘れないようにしないとないと・・などということしかいえないが・・「A」では、やくざや右翼より汚いマスコミの姿がみられた・・。
その二 主婦「どうしてオウムをやめないのよ。頭のいいあなた達がやることじゃないでしょう」 荒木「頭がよかったら何をすればいいとおっしゃるんですか」 主婦「人の上に立つ人になればいいじゃないの。とにかく何をやっても、一度色に染まったオウムは変わらないのよ」 荒木「ぼくたちは変えてみます」 主婦「あなたね、水に赤いインクが混じったら、もう戻らないのよ」 荒木「フィルターをつければ戻ります」 主婦「馬鹿いわないでよ、フィルターで一生を過ごすの?」 荒木「その覚悟はしています」
その三 オウムがかつて大量殺戮に手を染めたとはいえ、山本康晴が執行猶予付きの判決を過去に受けた人物とはいえ、作品に致命傷を与える可能性があるとはいえ、物事には程度がある。・・(略)・・作品は守りたい。しかし、守るためにこの件に関しては明らかに潔白な一人の市民を犠牲にすることなどできない。絶対にできない。
その四 「自分にはオウムが見えていない」と、ぼくは焦燥するが、彼らははじめから見る行為には限界があるとという認識を持っている。 ・・略・・・たとえ、どれだけの歳月を費やしたとしても、本質をとらえることなど永遠にできない。努力や執念などとはまったく別の位相だ。「信じる」という行為を「信じない」人間に解析はできない。
・・・まだ付箋を入れたとこ、沢山あるんだけど、入力、疲れました・・・
最後にひとつだけ 森達也氏・・・・ベルリン映画祭の会場で・・・ 観客「オウムの信者はもちろん、この作品に登場するメディアも警察も一般市民も皆リアルな存在にはどうしても思えない。まるで、あらかじめ台本を渡されてロールプレイイングをやっているとしか私には思えない。これが本当に実在する人たちなら日本という国は相当に奇妙だと思う、要するにフェイクな国だ」 森「この作品に登場するオウムにも警察にもマスメディアにも、とにかくほとんどの日本人に共通するメンタリティがあります。共同体に帰属することで思考や他者に対しての想像力を停止してしまうことです。その危険さをぼくは描いたつもりです。・・略・・ドイツ人にはないのでしょうか」 帰りがけにあった老婦人の言葉 「ドイツ人も日本人も、きっと他の国の人だって人間はおなじ。おなじだから、過去にも戦争が起きたし、これからも起きるのよ。だから「A」は大切な作品です」
「A」・・・・私にとっては、久しぶりに読み捨てにできない本に出会った気がしました。
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昼下がり、大昔の××よりTEL。 はああ、びっくりした。 2回、同じ人からまちがい電話が来て、数分後にまたかかってきたので「あなた、よく調べて下さいよ」というつもりで出たら、ちがっていて・・どひゃ。 ・・外国のホテルの部屋に突然英語の電話がかかってきて、意味は分かるけど、アタマの回線が急には英語にならなくてアンサーできない・・そんな感じだった。
用件を訊けば、彼としてはしかたなくの電話なんだろうが。私としては、声もあんまり聞きたくないんだわ、よね。 最後の方なんて、ほとんどつかみ合いの喧嘩、していたもんね。(もっとも、つかんだり、たたいたりは私の得意技でしたが) でもまあ、私は、きれい事はきらいだから、あれはあれで「面白かった」と思ってはいる、力いっぱい闘ったしさ。・・が、大過去×2だよ・・私の守護霊、あの時と変わったもん(笑) 「元気なのか?」 「はい」 「それだったら、いい」 「はい、失礼します」 「昼下がりの亡霊的事件」でした。
思うように生きてきたし、後悔ってあんまりない私だが、彼とのおつき合いだけは、ミステイクだったと思う。 でも、まあ、おかげで、自分の守備領域と限界がわかったし、な。 結果オーライ?ほんと? それが人生さ、って明るすぎ、こじゃれすぎ、か。^^; プハー!! ビールの勢いで書いてしまった・・・
・・・・・・・・・・・ sakurannkoさんから、以心伝心のように電話。来るという。 本、返さなくちゃ。
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