ウェブ日記
2007年01月22日(月) ステレンボッシュへ

約14時間のフライトの後ケープタウンに到着。 南アを訪問するのは三度目7年ぶり。 今回の目的はこちらの葡萄畑、ワイナリーを見て回り、 こちらのワインを味見し、 こちらのワイン産業がどんなものか確かめること。 私は本当は豪州ではなく南アで学びたかった --ステレンボッシュ大学というワイン関係では有名な大学がある--し、 こちらで暮らしたい --国全体では犯罪が多いけど、一方でステレンボッシュのように安全な土地もかなりある--ので、 こちらのワイン事情を知りたかったのだ。 他の目的は最新のアフリカーンス語の辞書を手に入れること。

白人ばかりだった7年前と異なり入国係官は案内以外全て黒人。 でも無愛想さは昔同様。 応対した小母さんの係官に 「コークーケン」と言われ、 搭乗券を出したら違うと言われ、 旅程表を出したら判子を押された。 こちらでの行き先を確認したかったらしい。

入国審査の部屋に大統領ともう1人 --西ケープ州知事かも-- の大きな写真が飾られているのを見て不安になる。 この国は基本的には先進国だから こんなことはしてはならない。 以前入国したときはこんな光景は見なかったのに。

ロシュかノヴァルティスか忘れたが、 ある世界的な製薬会社が空港に糖尿病のキャンペーンの 大きなポスターを天井から何枚も飾っているのを見たけど、 そんなにこの病気が南アで深刻とは思えなかった。

D. F. マラン空港からシャトルでステレンボッシュへ移動。 空港の角に2つシャトルサービスのコーナーがあって、 どちらのスタッフも手招きしていたのだけど、 看板で"Stellenbosch"の名を見つけた方を選ぶ。 スタッフは南アジア系に見える30台の男。 私のリュックサックが開いているのを指摘したり、 荷物を預けてくれて、 私が現地の通貨に慣れていなかったため遅れてお代を払う前に レシートを先に発行するという、 感じの良いシャトルサービスだった。 代金は260ランド--約4400円(1ランドは約17円)--と高かったけど、 慣れない土地で無駄ではない金をけちってはいけない。

シャトルでの移動の前、 スタッフに聞いて空港内の最寄りのATMで現金ランドを引き出す。 6000ランドを引き出そうとしたら失敗、 上限の3000ランドを引き出す。 案内の言語にアフリカーンス語を選んだら、 この言語でレシートを受け取った。 英語の他黒人の一部族の言葉であるコーサ(Xhosa)語も利用可能。

私の他にOというきれいな私くらいの歳の小柄な女性、 スラブ系と思われる老夫婦と同行。 Oは見た目は東ヨーロッパ人のようだったけどトルコ人で、 黄熱病の研究で修士を取ったけど、 今度はワインの研究のためステレンボッシュ大に来たという。

ローレント・フィッシュバーン (映画マトリックスのモーフィアス役)に似た中年黒人の運転手とともに ステレンボッシュへ向かう。 途中クロスロードでスラム街を目にする。 ここはヨハネスブルク(何でドイツ語読みなのだろう)やアメリカの南ブロンクスより治安が悪いので、 行ってはならない。 スラム街を見るとその国の印象を悪くする人が多いが、 こんな国の暗部を観光客にもあからさまにしている国はむしろ正直な国として 評価すべきである。

老夫婦は行き先であるフォルクス・コンバイス (Volkskombuis)レストランの名を忘れ (こちらに案内人がいるらしい) 婦人は車内に腕時計を忘れるというだらし無さを目にする。

シャトルは町から少し離れた閑静な住宅地に入り、 ここでOとお別れ。 最初の宿泊先のゲストルームに着いたら 管理人の母親が応対。 彼女に電話してもらい、 管理人の小母さんNBにお会いする。 彼女は町で働いていて、 また戻るときに私を車で送ってくれる。

市場通り(Mark Straat/Market Street) 36番地の旅行案内所 (Stellenbosch Tourism Information Bureau)で降ろして頂き、 ステレンボッシュ市内を歩いて回る。 Shopriteスーパーマーケットで ナミビア産スプリングボックのビルトング(南ア名物の干し肉)、 トルコ産ターキッシュディライト(菓子)と、 宿には石鹸やシャンプーが無いのでボディーウォッシュを購入。 スーパーバッグは15セント。 Bayerskloof Pinotage --豪州で手に入るワイン-- 2005が スクリューキャップで売られているのを見る。 バッグインボックスワインも少し見かける。

Van der Stel --これはこの町を作った人物の苗字-- 酒屋でカースル・ミルクスタウトと ヴィントフック・ドラフトを買う。 ワインもたくさんあったけど、 店内が暑かったので購入は遠慮する。

ステレンボッシュ大のキャンパスに入り、 Neelsie学生センターを訪問。 学生センターというよりここはショッピングモール。 書店でアフリカーンス語の辞書3冊 --Du Plessis, M. (1998) Aanleerders-woordeboek Afrikaans - Engels (Learner's Dictionary English - Afrikaans), 6th ed., Pharos. Kromhout, J. (compiler) (2004) Skoolwoordeboek Afrikaans - Engels (School Dictionary English - Afrikaans), Pharos, Kaapstad/Cape Town. Kromhout, J. (2005) Klein Woordeboek (Little Dictionary), Pharos, Kaapstad/Cape Town.-- と 同語の教本1冊 --Lutrin, B. (2004) Afrikaans Handbook & Study Guide (TM), Berlut Books.-- を購入。 計4冊452.35ランド。書籍は豪州より安いかも。 ジュース店で人参ジュースを飲んでビタミン補給。 西日の中歩いて帰宅。 疲れて何度も寝てしまう。 NBから明日の朝食を受け取る。


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