ウェブ日記
思いがけないことに11時、南アでは当り前のことであるが、 予約した時間通りにやって来たタクシー(車はSUV)に乗って、 (ちなみにオージーは5分ほど予定の時間に遅れるのが普通) Boekenhoutskloofワイナリーへ。 ここの上等なカベルネがアデレードでは150ドルほどで売られているのを見て、 来てみたかったのだ。 テースティング代を払おうとすると、 きれいな女性のスタッフ --後日旦那さんとここで働いていることを知る-- に、私達は試飲で金は取らないと言われた。 ちなみに、私が訪れたワイナリーのうちテースティングが無料だったのはここだけだった。 アデレードでのここのワインの値段を教えたら呆れられた。 ここでの値段の5倍以上だったのだ。 個性的で素晴らしいワインの試飲を終え、 このワイナリーで一番有名らしい シラーズ、サンソー等のブレンド、 The Chocolate Block 2005を120ランドで購入。 他に豪州では見られない、北部ローヌのワインを連想させる上等なシラーが たった40ランドなのに驚いた。 ワイナリーをぼんやり見ていたら、 あるちょっと太った男に ワイナリーを見たいかと声を掛けられる。 はいと返事して醗酵タンクやプレス、 バイオダイナミックで使われるという 大きな卵型のコンクリート製タンク等を紹介される。 彼、MKはここのワインメーカーだった。 私の身分を明かすと、 何と夕食に誘われたので二つ返事。 その後彼に車で近くのワイナリー、Stony Brookに連れて行って頂く。 オーナーの夫人が親切にワインを紹介してくださったけれど、 一番安い赤ワインの酢酸エチルの臭い --中国の蒸留酒では典型的な香りの一成分だがワインでは欠点とされる-- を彼女に指摘したら困った様子だった。 ここの葡萄畑は良く手入れされているのに… 私の鼻がおかしかったと信じたい。 その後ここのオーナーに親切に車でChamonixワイナリーまで連れて行って頂く。 ここのワインはどちらかと言えば普通だったけど、 ワインメーキングが現代的に感じられたのは良かったこと。 ワインよりサクランボの食前酒や洋梨のブランデーの方が上等で印象的だった。 午前中のタクシーを携帯電話で呼んで、 Franschhoek Cellarに連れて行ってもらう。 今日は高級ワインを試したけど、 安いワインの方が印象的だった。 ここで土産も買う。 一度コテージに戻り、 MKに車で拾って頂き、 夜ワイナリー内の彼の家で 南アのバーベキュー、ブライ(braai)を初めて御馳走になる。 オージーのバービー(barbie)との違いは バービーでは鉄板を使うのに対して ブライでは金網を使うこと。 後者の方が余計な脂が落ちるのでよりヘルシー。 網に料理が付かないように MKは時々半分に切った玉葱で 金網を擦った。 私が明日タクシーでパールへ移動すると言ったら 代金を聞き、高いのに驚く。 代りに彼の仕事仲間が私をパールまで連れて行くと言い、 タクシー会社にすぐ電話し、予約をキャンセルしてもらう。 奥さんがオランダ系の美人。 双子を身ごもっていて現在妊娠6ヶ月。 2人ともダーバン出身。 MKは最初軍のパイロットになりたかったけど、 色んな経緯の後、 レストランで働いているうちにワインの世界に入ったと言う。 彼はエルセンバーグカレッジを出たと言う。 とっくに売り切れたここのワイナリーの最高級品Boekenhoutskloof Syrah 2001や 非売品のセミヨン種の貴腐ワインまで味わう。 ブライでは豚の切り身を3枚も頂いてしまう。 豪州産は餌が良過ぎるのか、 あっさりし過ぎておいしくないうえ高いので 暫く豚肉を食べていなかったのだ。 夕食後再びMKにコテージまで送って頂く。 招かれて本当に光栄です。 |