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2002年01月26日(土) |
雨の朝 ●森のなかの海〈下〉(宮本輝)・井上ひさしの作文教室 |
わたしの朝型は、すでに確固たるものなりつつあるらしく、二日酔いで遅く寝覚めた昨日でも、午後10時を過ぎると眠くなる。1日分、時間を少し損したような気分にもなるが、こうしてちゃんと午前5時過ぎに目覚めると、気分がいい。
雨だ。今年初めての雨の朝。陽が昇る時間に降っているのは、たしか、はじめて。間断なく地面に降り立つ水の粒の音や、濡れたアスファルトをゆく車の走行音。遠巻きに耳に届いてくるいつもと違う音。このところ朝の静寂を一人ひそやかに楽しんでいるが、雨が降ると、いつもより音の要素が多いはずなのに、またぐっと違う趣の静けさを感じてしまう。なぜ? 長い間の夜更かしと不眠症生活で、朝とのつきあいが人より少ない。わたしは朝のことを何も知らない。しばらくこうしてつきあえるのだと思うと、無為の毎日であっても、ほんのり嬉しくなってくる。
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