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●一昨年まで、花粉症に苦しむ友人たちに「わたしはそんな現代病、罹んないもんね、縁ないもんね」なんて言ってたわたしが、昨年の春、突然発症。ひと春中、自分が花粉症であるなどと思わず、ずっと風邪だと信じていた。 病気の母を訪ねようとしたところ、今は風邪をうつされると命とりだからと言われ、「もしかしたら……」と、検査してみた。そして、かなり重度の花粉症と判明。おかげで母を見舞うことはできた。
●今年はもう覚悟していた。で、この1週間、症状が出始める。でも、このわたしの「わたしはそんな現代病、罹んないもんね、縁ないもんね」の精神はまったく崩れておらず、鼻水が出ようが涙目になろうが、外は好きだし、風に吹かれるのは好きだし、これだけ気にしていなければ、そのうち治るんじゃないかとさえ思っている。……まったくお気楽だ。 わたしのくしゃみは、幼いときからまったく変わらない「けったいな」くしゃみで、40歳を過ぎてからも「かわいいくしゃみ」と言われてしまう、ちょっと情けないコケットリーを伴っている。ま、幾つになっても「かわいい」と言われている内はいいか、と、これまたお気楽に、毎日、「くしゅん、くしゅん」やっている。頭が朦朧とするほどになっても、ベッドがティッシュだらけになっても、それでも、花粉症如きに負けていては、生きていけないんである。世の中、辛いことはほかにもっとある、とまあ、このところは自分に言い聞かせて暮らしている。
●初日が開けて何日かたっても、ロンドンでの大勝負が控えているので、毎日、直しや稽古の連続。時間に追われる苛酷な毎日。家でこなすべき仕事もどんどんたまってきた。やるときゃやんなきゃな。人生に大イベントはそうそういつもあるものじゃないから、やるときゃやんなきゃいけないんである。うん、頑張ろう。と、自分に言い聞かせる。 なんだなんだ、自分に言い聞かせてばっかりじゃないか…………ふう。
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