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2003年04月09日(水) 不調期の過ごし方。

●調子の悪い時に取るべき行動というのは、長い一人暮らしの経験上だいたい決まっていて、まず、部屋を掃除する。とことん掃除する。洗濯もする、床の拭き掃除もする。終わった仕事資料の整理だってする。ふだん手をつけないところまできっちり綺麗にし、整頓したら、コーヒーを淹れて、ソファーで本を広げる。ソファーに疲れたら、お風呂に好みの入浴剤をいれて、また本を広げる。湯に体を任せたまま、しばしろうそくの灯でぼんやりしたりする。
 今日はこれで終わり。
 
 いつもはこれにあてのない散歩が加わったり、手の込んだ料理が加わったりするのだけれど、今日はこれだけで終わってしまう。とにかく、休みのない仕事で、部屋がひどい様相を呈していたものだから。

●調子の悪い時は、何か画期的な喜ばしいことや、時間をかけた努力や、ぶれの激しい大きなイベントや、そういう触媒が飛び込んでこない限り、すぐにはよくならないことを知っている。わたしはそういうタイプだ。
 だから、今以上に自分を落ち込ませる類のものを消していく。自分を救うほどではないものの、気分をほぐしやすい環境をつくる。

●明日は、来年の仕事の打ち合わせ。そのころ、自分がどうなってるのかさっぱり分からなくっても、今こんなに揺れていても、「いつものわたし」を携えて出かけていく。

●倒れるフセイン像、米国讃歌するバグダッド市民、無政府状態の中での略奪、どの映像をとっても、そこに当事者として存在しない限り分からない、人心の複雑さが見える。
 一人一人の心が分からない上に、マスであり、しかも極限状況だ。わたしはただただ画面を眺める。

●それにしても、松井はすごい。彼の1本のホームランは、なんと雄弁でなんと力強く美しい表現であることか!
 あの1本に匹敵するような表現を、わたしのこれからの仕事の中で実現することは可能だろうか?


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