Journal
INDEX|back|next
| 2003年07月07日(月) |
心の闇の、枝葉の行方。 |
●まあ、いきなりこんな話題もどうかと思うが。昨日の昼頃から、どうも乳房が痛かった。常ならぬ痛み。乳ガンだったら痛みは伴わないということを知識として持ってはいるのだが、やっぱり気になる。どんどん、どんどん痛み出すと、それなりに不安感がつのってくる。 A氏に話したらもう大変。真っ青になって、「俺がおまえを守る!」とか、ちゃんと声に出してわたしに言ったりする。 彼は、病気で奥さんを亡くしている。その記憶には、どうしてもっと早く気づいてやれなかったんだ、とか、もっとしてやれることがあったのでは、という悔いが、ずっとずっとつきまとっている。だから、わたしと一緒になる以上は、二度と同じ過ちを繰り返すまいと自らに誓っているのだ。 ……ありがたい。
●心配しつつも疲れて眠ってしまったA氏の寝息を聞きながら、この間読んだ「病気志願者」という本の感想を書き始める。 不安な気持ちを抱えて、タイムリーと言えばタイムリーだったのだが、ふと日常に「もし癌だったら……」なんて想像が紛れ込んでいるときに、どうしても癌になりたい人たちのことを考えるのは、なんだか曰く言い難いことであった。 みんな、生きてるだけじゃ駄目らしい。何かがなけりゃ駄目なんだ。そしてそれぞれの何かのために、壊れたり、傷ついていったりするものが、たくさん生まれていく。その欲望の方向の、枝分かれの複雑さといったらないわけで……。 暗澹とした気持ちの、夜。ちょっと気持ちをはらそうと、春に読んだぐっとくる物語「穴」の続編である、子供のための人生読本を読む。
●病院って、やっぱ嫌だよなあ、と思いながらも、ぎりぎりに駆け込んだつもりだったが、3時までと信じていた受付は実は2時半まで。さすが大病院。何の気遣いも思いやりもなく、すげなく追い返されて、帰宅。明日は予定が入っているから、あさってには行かないと……。
●種元駿くん誘拐事件で、中学生が犯人として捜査線上に上っている。またか……と、日本中がきっと思っている。今この時にも、どこかで、誰かの心の闇が、想像もできないところに、枝葉を伸ばしている。 わたしはこれからの、GOとの生活を思う。
|