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2004年03月12日(金) アルバムとしての本棚。●デイヴィッド・コパフィールド(5)

●デイヴィッド・コパフィールドを全巻読み終えた。仕事で神経が弱っているときに、丸善で一冊ずつ購入し、ホテルに籠もって読み始めたのだった。今やすっかり精神も安定し、気持ちよく仕事をしている。一つの物語を読む時間の中に、その時々の自分の感情の記憶が織り込められている。
 わたしの場合、読書という行為は、読んだときの自分の状態と大いに関係がある。本棚に並んだ背表紙を眺めているだけで、その時々の自分の記憶がよみがえったりする。
 自分の写真を残すのが好きではないわたしは、記念写真を撮ることがまずなく、友人が一緒に撮った写真をくれたりしても、押し入れにある写真袋(ただのデパートの紙袋!)に投げ込んでしまう。わたしのアルバムは、やっぱり本棚だ。そこに納められた本や映画のパンフレットたちが、自分の過去の記憶を、甘酸っぱくくすぐってくれるのだ。しかしそのアルバムも、このところ本棚の容量不足で、読んだ本をすぐに売ってしまうものだから、成長を止めている。
 だいたい、過去を振り返ることに興味がないのだろう。今が大事だし、何より、先へ先へと進みたい。
 
 デイヴィッド・コパフィールドは、実に面白い物語だった。ゆっくりと感想文など物してみよう

●気温の変化が激しい。今年のわたしは花粉症に苦しめられることがなく絶好調なので、季節の変わり目の揺らぎを楽しむことが出来るが、脳梗塞から立ち直ったプロデューサーは、とても苦しそう。麻痺の治りかけていた手が、硬直してつらいのだそうだ。……長嶋さんは、大丈夫かなあ。
 父親が大の巨人ファンで、長嶋さんと王さんがホームランを打った翌日には、朝の食卓に、4紙くらいのスポーツ新聞が並んでいた。父が早起きして駅で買い求めてくるのだ。父の顔が長嶋さんに似ていることもあって、ずっとずっと、生きるエネルギーを与えてもらってきた。早く元気になって欲しい。きっと遍く日本国民の願いだろうな、これは。


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