夜、月を見ながら。
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2004年12月29日(水) たとえば。

たとえば人一人死ぬ度に、星一つ消えていくの

なら、僕らは夜空を見上げ、名も知らぬ死者の

ため、祈りを捧げるだろう。

たとえば人一人生まれる度に、星一つ灯るのな

ら、僕らは夜空を見上げ、名も知らぬ新しき命

のため、喜びを謳うだろう。

すべてを掻き消す地上の光りは、夜空を染め、

僕らを盲目に。

ただ明る過ぎたのだ、僕らの世界は。

消えていった多くの星々の、その暗闇に目を凝

らそう。きっと、そこには光が。微かな残光が。

それは流れる涙の、一滴の小さな光。


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