けふの大福帳。


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2002年07月02日(火)    れいれいのごきげん2

ピヨさんは独りやもめでかわいそうだ。
ピー助もいなくなっちゃったし


というのは、まるっきり子供の主観にすぎない。客観性なんかはみじんも入る隙がないのが、子供なんではなかろうか。
実際のところ、ピー助との体格差(ピー助のがちょっと成長してた)に、いじめられていたピヨさんである。
本当はひとりでいた方がよかったのかもしれない。


それでもお嫁さんは来た。
某デパートの屋上のペットショップ。キイロのヒナ、名前をピピさんという。

ピピさんは我が家一の暴れん坊だった。

ピピさんは愛くるしくぴちゅぴちゅ言いながら、肩にとまる。
肩にいるインコさんって、動くと羽根が首筋、ほっぺにさわってそれはくすぐったく気持ちよいのだ。

ぴちゅぴちゅぴちゅ〜♪ ←ごきげんなピピさん
(かあいいなぁ)    ←ごきげんなてんゆぅ

だがその平和は、突然やぶられる。

・・・・かぷっ!!   ←耳たぶに噛み付く


痛いなんてもんじゃない。極小のペンチでつかんでひねる、ような感じ。
なまじ小さいくちばしなので、刺さるように痛いんである。血が出るかと思われるくらいに噛み付いて離さない。

と、いう暴れん坊のピピさんである。ピヨさんと仲良くするどころか、いじめたおす。威張りくさる。
ピヨさんは足が弱いのに本当にかわいそうやった・・・。


そんなピピさんも卵を産んだ。コロンコロンコロンと
そしてあたためる、たぶん本能に従って。 孵るはずもない無精卵を

ピピさんは取り上げても、取り上げても卵を産んで、そして死んでしまった。


ピヨさんは異変を感じていて、人が通るたびに尋常でない声で鳴いた。
一度も入ったことのない巣箱にまで入っていった。

天佑は怖くて巣箱をあけてやることができなかった。



こうしてピヨさんのお嫁さんは、ダンナを置いてソラへ飛んでった。
ピヨさんはまた独りやもめになったのであった。

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