泡とガラス玉


2005年12月09日(金)      オモイデ


丸くなったその角に
コンビニと小さな赤いポストがある
青空と広い畑に挟まれた
アスファルトの道を
そのまま真っ直ぐ歩く
低いミラー、共同の畑、どんぐりの木、
遠い山並み、昔の一軒家、洗濯竿
小鳥と猫がいる庭…

この道を
一人で歩いていると
遠いエンジンの音や、生活の音が聞こえてきて
陽だまりの中で
眠たくなる

突き当りを右に曲がる
白いアパートが見えてくる。
アーチを潜ってすぐのドア。

私は、兎の小さなぬいぐるみと、風邪薬と、
駅前のスーパーで買った葡萄が入った
ビニール袋をもう一度確かめて

ベルを鳴らした


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