便蛇民の裏庭
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ぼくが小学校で習ったのはスケートだった。 スピードスケートを5年やった。 転校して1年フィギアをやった。 ホッケーの方が楽しかった。
実は小6の頃から足のサイズがそんなに変わってない。 ゆえにいまだに持っているマイシューズ。あぅ。
中学校でまた転校した。 スケートではなくスキーをやらねばならなくなった。 スキー。 実は現物を見たことすらなかった。
母の彼が教えてやるというので 早速スキーの道具を買いに行く。 んで、買ってすぐ雪山に連れて行かれる。
「便、いいか?ようはスケートとおんなじだ」 おんなじか。・・・そうか?
「おじさんのあとについてこい。 大丈夫だ、転んだって怖くない」
そういってリフトに乗せられてしまった。 歩き方すらわからない。 リフトでどこまで行くのか。 あれ、このリフト、頂上まで行くやつだ?
リフトからするりと滑り降りる。 これはできた。 さて、これからどうしようか。
「ゆっくりついてこいよー!先行くぞー!」
・・・ゆっくり、って? まぁいいか、ついていけばいいんだな。
よし。
ぼくは一歩を踏み出した。 意外にも結構な急斜面。 はて、どうやって止まればいいんだろう? それもスケートと同じでいいのか?
滑る。滑る滑る滑る。
して、おじさんはどこだ? あ、止まってる。 何か叫んでる。なんだ?聞こえない。
転べーっ!転べぇーっ!転ぶんだぁーーー!!
しかしぼくの性格上、それは許される行為ではない。 誰が転ぶもんかぁ!
後ろから、転べと叫びながら追ってくるおじさん。 おかしくてならないぼく。 大笑いしながら滑り降りる。
下についてスケートの要領で思い切り止まる。 はー。気持ちいいっっ。 こんなにスピード感のあるスポーツだったのかぁ。
するとゴーグルをはずしたおじさん、半べそ。
「頂上から直滑降で降りてくるやつがあるかぁ!馬鹿もん!」
・・・直滑降って、なぁに???
「・・・おまえはやっぱり、母さんの子だよ」 えーっ、なんでーぇ?
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