便蛇民の裏庭
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母のホテルで使っているスキンは2つをひとつにパッキングしてある。 破いて一つだけ使っても、もうひとつはもう商品にはならない。 ちゃんと一つ一つ普通に包装されているのに。 上っ面を破いたらそれで廃棄だなんて。
そこで母はそれをまとめて持ち帰る。 持ち帰ったスキンは、弟のテーブルに山積みされる。 おやつにこれ食べなさい、とでもいうふうに。
「彼女孕ませちゃうよりいいでしょ」 そうだね。ごもっともだね。
まだ相方と母がそれほど面識がない頃 実家に遊びに行ったら 母がガサゴソとなにやら片付けものをしていた。 そこは新しい彼と暮らし始めた家だった。
「あー、これもう使わないからあげるー」
と、相方に投げてよこしたのはスキン1ダース。
「今の彼、子種ないらしいから」
スキンをキャッチしたまま固まる相方。
母は職場で起こった面白話を聞かせてくれる。 こんな客がきた。こんな忘れ物があったなど。 そんな話を馬鹿笑いしながらきいているのはぼく。 固まっているのは相方。
どうやら相方、下ネタが苦手のようだ。
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