便蛇民の裏庭
DiaryINDEX|past|will
朝9時に家を出た。 天気もよく、気温は高い。 この天気なら片道30分の船も苦じゃなかろう。
しかし思うようにことは進まない。
某市某町についた時にはすでに1時半。 船は最終便しか残されていない。 コレに乗ると島から帰ってこられない。 島で泊まる予定は立てていなかったので民宿の手配などしていない。 ・・・まだ野宿はつらい。
「翌日の一番の便で行くかぁ」
ということでお天気のイイなか海岸でご飯を食べ 一日目をのんびりゆったり過ごす事に決定。 一緒に出かけた家族(相方の会社の同僚)の親戚宅にお邪魔する。
「あっちで蛸茹でてっから覗いてけー」
ほほぅ、蛸かい。 と思って覗きに行ったらそこは加工場だった。 蛸が次々さっと茹でられ ショップに並ぶ服のごとくぶら下げられ 酢蛸用は食紅で着色されていく。
その場で茹でたてを切って出してくれたので食べてみる。
うまい!
こんな美味い蛸喰った事ないです本当に。 腹いっぱいだったのに気がついたら足一本は平らげていたのでは。 とりたてをうっすら塩茹。それだけでたまらない美味さ。
けっきょくその親戚宅に泊まる事に。 ちょうど親戚がたくさん集まった中に混じってわいわい騒ぐ。 いったい誰がその家の人間で誰が親戚なのかも他人なのかもわからない。 みんなもぼくらが何処の誰かをまったく気にしない。
「呑めるやつはこっちゃ来い!あんた呑めるべ?」
一升瓶を手に待ち構える漁師たち。
「あー、スイマセン、ぼくは呑めないのでー」
漁師となんか呑んだら翌日島に渡れなくなってしまうぅ。 漁師の魔の手から逃れると今度は漁師の女房の魔の手が。
「みんなして風呂入りに行くベー」
同僚の奥さんだけならかまわぬが 親戚一同の女どもと一緒に裸のお付き合いをする気にはなれない。
「やー、ぼくは風邪気味なので遠慮しますぅ」
女ども20人ほどが温泉へ大移動。 酔っ払いどもも風呂へ移動。 みんなが風呂から戻るとまた宴会。 初めてお邪魔した家で知らない人に囲まれて過ごす夜。
娘がオネショしてもいいようにココロを鬼にして紙おむつ装着。 シーツの下にはビニール袋設置。
酔いつぶれた男ども、そして遊びつかれた子供たちを寝かせ 同僚の奥さんとふたり、恋について熱く語った夜であった。
|