便蛇民の裏庭
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2003年03月22日(土) 馬鹿になれ

相方に連れられて猪木と戦いに行く。
ぼくが隣に座ると勝つ、というジンクスも今日は無理。
混んでて並んで空いてる席がない。

どうやったって出そうにない
人が全然いないお店にいって
のんびり練習させられる。

アンタは素質があるんだから覚えなさい。

相方はいつのまにかぼくを名前で呼ばなくなっている。

「ねぇねぇ、ココいつも赤いのに白くなってるよ」
「それは高確率なんだよ、オレも初めて見た」

ぼくたちの会話は、いまやスロットのことしかない。
普段からは考えられないくらいに楽しそうな相方。
ぼくは相方と繋がっていたいからスロットを始めたのだろうか?

「ほら、今なら並ぶから、赤7揃えてみろ」
「無理だよ、全然見えないもん」

そういいながら頑張ってみたら、7が揃った。

「よかったなぁ、初めて揃ったな!
 来年の今日は7揃えた記念でケーキだな!」

来年の今日。

ぼくはいったいドコにいる?
今と変わらず、相方と暮らしているんだろうか。

猪木を睨みながらそっと泣いた。


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