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2005年01月28日(金) 悲しいことがあったなら、温かいシチューを食べよう

毎日は
悲しいことばかりじゃないわよって
夕方、買い物帰りに出会った近所の奥さんが言ってたから
今夜の夕飯はシチューにしたよ
理由なんて何にもないけど
特に何かに関係しているわけじゃないけれど
なんとなくね
シチューには悲しい顔は似合わないと思ったんだよ

白いシチューが好きだな
お鍋の蓋を開けると
ふんわりほかほかの湯気の下から
ほんのりふわふわのクリームのやさしい色だから
だからね
特に何か謂れがあるわけでも何でもないけれど
クリームシチューにしたんだよ

じゃがいもの皮を剥いていると少しずつ肩が軽くなってきて
ほら、玉ねぎの皮を剥くとツンとする匂いが実はなんとなく好きで
最後にニンジンの皮をピーラーで、すーっと剥いていると
夕べの雨もなんだか乾いてきちゃうんだから
きっとね、夕暮れの夕焼けの中で
目には見えないけれど、大きな虹が東の空に広がっているんだよ

ゆっくりゆっくりお鍋をかき混ぜて
焦げ付かないように、ほらゆっくりゆっくり混ぜて
混ぜて混ぜて混ぜて混ぜて混ぜて混ぜて混ぜて混ぜて
混ぜて混ぜて混ぜて混ぜて混ぜて混ぜて混ぜて混ぜて
ほら、野菜がコトコトクルクル煮込まれてゆくのを見てると
毎日は
悲しいことばかりじゃないわよって
気持ちになってくるから
なんだか、ここにいるのにいないようで不思議で嬉しくなるよ

湯気でほかほか温かいうちに
ゆっくりゆっくりスプーンで掬って
ゆっくりゆっくり飲み込んで
ほら、なんだかそのあつあつのシチューは指の先まで沁み込んでゆくから
毎日は
悲しいことばかりじゃないわよって
本当にそう思えるから
だから、心の奥底までそのクリームに溶けてしまうから
だから、今夜はたくさんシチューを食べよう

毎日は
悲しいことばかりじゃないわよって
他の誰かにもちゃんと伝えられるように
笑って胸をはって
他の誰かにもちゃんと伝えられるように








おやすみ。






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