Sotto voce
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2007年11月11日(日) 歌声が、私を立ち止まらせる。

仕事帰りになにげなく買い物していた。
それは、いつもどおり普段の日常。
一日の終わりに向かって流れていく時間。

でも、たった一曲が立ち止まらせた。

ヴォーカルの声が、その本人ではなく
この歌を好んで歌っていた
あの人の声に変換されて聴こえるなんて、ホントに重症だ。

けんかしていたあの人と数年ぶりに会った夜、
カラオケで最後の最後に歌ったのがこの曲だった。
普段は割とハイトーンな曲を歌うことの多いあの人の
珍しい低音を生かした曲。
その声にぞくぞくして、声フェチの私にはそれがたまらなくて。

以後、ことあるごとに彼にこの曲を歌ってくれとせがみ
あんたホントにこの曲好きだね、と半ばあきればがら
それでも歌ってくれた。

もう、あの歌声は二度と聴けないかもしれない。
その想いが私を立ち止まらせる。

未練がましい?わかってるさ。
さっさと振り切って前に進め?もちろんわかってるよ。

でも、時々は立ち止まらせてほしい。
自分の弱さズルさずうずうしさは嫌と言うほどわかってる。

あんなにひどい言葉を投げつけられても
いつか元に戻りたいとどこかで願ってる。

なんでこんなに執着してしまうの。
私の人生の中の12年という時間を
切り取って捨ててしまえるなら今すぐにでもそうしたい。


安積 紗月 |MAILHomePage

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