Sotto voce
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まるでスポーツをする感覚で 気軽に、気楽にやろうよ。 その人はそう言った。
恐ろしいほどポジティブで すぐ後ろ向きになる私とは正反対な その人の行為は、一方的で、自分勝手で。 取り残された感、が否めないまま 汗だくでシーツに包まっていた。
たぶんこの人とは、また会うことになるだろう。 身体の相性はともかく、考え方が自分と真逆で それだからこそ、目からうろこ、な部分も多々ありで。 でも、満たされることはこの先あるのだろうか。
「行為」における自分勝手さは相方で慣れていた。 でも、別の人としてみてわかった。 相方のそれは、自分勝手な中にも、 まだ私を気遣う動作、仕草があったことを。
抱かれ、貫かれながら、もう諦めなければいけない人のことを もう二度とこんな形で交わうことはない人を思っていた。
身体中を駆け抜ける快楽と 心をさす痛み、それを同時に味わいながら。
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