惜春別日乗
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2002年11月30日(土) イイ男 イイ女

またぞろ 何の脈絡もなく突然の話題です。

最近また「鬼平」見てましてね。

見れば見るほど イイ男なんだ、これが。

時代劇なんて古くさいって思うかもしれないけど、チャンバラだけのものじゃないのよ?

中身はそりゃあ 昔の話には違いない。でも、男も女も人間臭い話な訳で。

昔の男や女の姿に美しさを感じる者にとっては、面白くて仕方ないのね。

そこから 今日の話。あくまでも私の持論ですよ。



イイ男ってものはなろうとしてなれないのかもしれない。

人生の酸いも甘いも知ってないと、懐がなかなか大きくなれないからね。

こう言ったら こうなるであろう、という呼吸っていうんだろうか。

そういう所をしっかりわきまえていて、

他人をがっかりさせない器量は、顔だけ綺麗に造られていても無理ってもんでしょう。

人柄に関係する部分だけに、本当のイイ男ってのは、付き合ってみないとわからないものかもしれない。


ちなみに 私の思うイイ男は、

人の弱さをわかっていて、情の掛けどころをしっかりわかっている人。

自らも聖人然としているのじゃなくて、人懐こく気さくな人。

だけど りんとして譲れないところは絶対に通す。それはエゴじゃなくてね。

それから ここが肝心なんだけど、女心をくすぐる言葉を掛ける 勘どころをしっかり分かっている人(笑)。

女に目こぼししてちょうだい、とへりくだって、

睨まれたら「その睨む顔がまた綺麗だよ」とサラリと言い抜けられるような。

おちゃめというのかな?背中はしっかりと頼りがいがある風情なのに、

自分の女には 時折甘えたりするような、可愛いところがあるっていうね。

これは 女を見下したり、差別するような気持ちがあったら 絶対にできないし、

したとしても板に付いていない感じになる。

女の弱さや我が儘もわかっていて、それなりに笑って包んであげられないと、そうはいかない。


イイ男と付き合うには、女もそれなりでないと 釣り合わないよね。

イイ女というか・・・それは私から見るものなので、男の視点とまた違うとは思うけれど。

自分を女と認めている男が、ちょっと我が儘を言ったとして、

それをサラリと言い返せるような 器量があるといいよね。ああ、顔の器量じゃありませんよ(笑)。

さっき書いたような おちゃめを言うとして、ふふと笑って我が儘をちょっとだけ許せる、

そんなこころのゆとりが欲しいものです。


ああ、そうそう。

セクハラってあるじゃない?あれのほんまに酷いのは 訴えるべきだと思うわよ。

ただ、肩を抱いたとか、「今夜付き合わない?」なんていう冗談を言うとか、

そういう男の遊び心を、目くじら立てるっていうのは 寂しい気がするんですよ。

肩に乗った手をかるく掴んでそっと払うとか、

「そんなん 誰にでも言ってるんでしょう」といって軽く笑う、

そのくらいの器量があってもいいかなと。

そんなんしても しつこいような御仁には、毅然として言う、それで良いんじゃないかなと思うのね。

最初から つれなくすると、何となく空気が重くなって、楽しくないじゃない?



話がちょっと脱線しかかったけど、

男と女の有り様というのかな。こうあったら 美しいだろうな、とつくづく思ったのでした。

池波正太郎原作を読んだ人から見ると、吉右衛門の平蔵は物足りないかもしれない。

父親の白鸚がモデルだと言われてるし、実際見ると父親の方が重厚だし威厳もある。

でも、女の私から見ると、父親より吉右衛門の方が、人の幅は感じる。

男の優しさ、心の豊かさ、そのへんがよく出ているから、吉右衛門の鬼平が私は好きです。

当たり役ですねぇ。ほんまに。

それも今第9シリーズに入ってしまう〜。最終ですわ。

終わっちゃったら イイ男が見られなくなると思うと、ちょっと残念。

原作しっかり読んでみようかな、と思ってみたりしてます。




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透雪 |MAILDusk of the Black HoleShine&Shadow