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「それがきっかけってないんだよね。ふと した瞬間に、今まで見たことのない『風車』 を見せてくれたのは嬉しかったけど。それ だからってわけじゃないし。気がついたら 好きになってたって感じ。口にするほどじ ゃないけど、なんかね」 「そこまで好きじゃないってことなんだよ」 「やっぱりそうなのかな。ただ会えるだけ で幸せなんだぜ。純愛ってやつかも」 「んじゃ、会えばいいじゃん。誘ってみれ ば?」 「いや、それが、その、つまり手を出さない 自信がない・・・。先に手を出しちゃったらま ずいでしょ。俺責任とれないし。家庭も大 事だし。だから会えない」 「かぁー、なにいっちゃんてんだか、世の中 綺麗事じゃ終わらんのよ、しかもそれ全然 純愛じゃないし。さぁ、意を決して突撃だ!」 「無理、むり、ムリ。俺、『ドン・キホーテ』 じゃないし」
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