2004年07月22日(木) |
地元の先生のレッスン |
午前中、地元のピアノの先生のところへ、レッスンに行ってきました。 (今回、4日の私のリサイタルは、このT先生の主催する音楽団体の活動の一環です。)
久しぶりに、昔習っていた先生に私の演奏を聴いてもらって、そしてレッスンしてもらったわけですが、これが、かなり、楽しかった。 いわば、私のピアノの育ての親とも言える先生なので、まあ、おっしゃることがしっくりくるのは当然としても、やっぱり、すごい先生なんだな、と、改めて思うのです。 なんていうか・・。 ドイツに渡って間も無い頃も、時々帰国した時にはそのT先生に見てもらっていたのですが、その当時はドイツで学ぶことが目新しくて、「ああ、日本で私は、いったい何をしていたんだろう」と思っていたので、T先生のレッスンでも「外国の先生はこんな風にレッスンするのに。こんな風に教えてくれるのに。やっぱり日本よね」なんて、ちょっと思ってたりもしたのです。 でも、もうドイツに渡って4年目。いろんな外人の先生に教えてもらって、自分なりの弾き方が確立しつつある今、改めて、自分を育ててくれた先生にレッスンを受けてみると、いいんですよ、これが。 なんていうか、「ここに答えはあるじゃないか」という感じ。 いろいろ、紆余曲折して、試行錯誤して、たどり着いた今の状況から、さらに伸びるための一番欲しいものが、目の前にあった、というか。 なんだ、T先生が、昔から言っていた事は、正しいじゃないか、と。 言われることを、ちゃんとやっていればよかったんだ。
もちろん、それに気がつくことが出来たのは、この数年、自分なりにいろいろ試行錯誤したからであって。ドイツでなければ得られなかった、知らなかったテクニックとか、考え方とか、音楽の環境とかを知ったからこそ、また今日のレッスンの新しい面が見えたわけで。 自分の底辺がレベルアップしてきたからこそ、昔習った事が新鮮に見えてくるのかもしれません。 温故知新・・・って、こういうときに使うんじゃないかもしれないけど、そんな気分。
いってみれば、「こんな練習が必要」とか「この和音進行だからこう歌うといい」とか、そういうのは、言葉で言われてわかったつもりになっているのと、実感として、自分から、自発的にそう思うのとでは、雲泥の差なんですよね。 日本にいたときは、先生に言われてやっていただけだったもん。そりゃ、薄っぺらいですよね。 やっぱり、人間、どんなことでもひたすら経験だわ。 そして、自分が本当に心から思っていることじゃないと、言葉にしてみたところで本物じゃないんだな。 将来、口だけ達者、という先生にだけはならないように、気をつけよう。
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