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2004年11月12日(金) 思い出のピアニスト

二日連続、コンサートです。

今回のベルリン響の演奏会は、何があろうと行こうと思っていた。
というのも、ソリスト、マルク・ラフォレ。
彼は、私にとっては、思い出深いピアニストだからだ。

昔、習っていた先生が、ラフォレの大ファンだった。
当時、ほとんどクラシックのCDも聴かず、何が良い演奏かなんて、全く考えた事もなかった私。
盲目的に、当時の先生の言葉「ラフォレを聴きなさい!」に従い、私は、浜松や大阪での彼のソロコンサートに出かけていった。(もちろん、その土地に、他に用事があるときばかりだったのだが。)
当時の私の感想は、正直、美しいけどなんだか物足りないな、というものだった。
確かに、繊細で、美しい、でも、なんかよくわかんないや、と思った記憶がある。
でも、先生がオススメするんだもん、きっと、ものすごくいいんだ、絶対。と、信じていた、純朴だった若き日の、IKUKO。

そのラフォレを、今の自分は、いったいどう聴くか。
本当に個人的な思惑で、聴きに行った今日のコンサート。
彼が出てきたとき、こう、思った。
「あらー、ラフォレ、禿げたなーー!!」(すみません・・)

弾きだして、こう思った。
「昔の私も、けっこういい耳、持ってたんじゃないの。」

そう、やっぱり、なにか、足りないのだ。
昨日のソコロフにあったような、強靭なタッチや綿密なテクニック。そういう、インパクトのある長所が、少ない。
音が綺麗、まあ、そうだけど、それも、普通よりもちょっと上、といった程度。
なんていうか、圧倒されるものがなく、ロマンティックなショパン弾き、で終わってしまいそうな彼。
あああ、もったいない。

しかし、コンツェルトハウスって、本当にピアニストにとっては地獄のようなホールねぇ。
全く、響いてこないんだもん。
あれは、ラフォレだったから特に、というわけでもないだろう。
お疲れ様でした。

→コンサート日記



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