| 2002年06月02日(日) |
ピンク色の角。羽の生えた唇。 |
会社を辞めるのに、それらしい感慨なんてものはなく。 もちろん、それらしい挨拶なんぞしたくもなく。 夜からセッティングされている呑み会開始の時間ばかりが気になり 大急ぎでデスク周りの片付け&残務整理をこなす。
じゃぁね。
いじょー、オワリ。
金曜日の夜から呑み会続き。 女のコだらけでイイ感じ。 なんでだかね。 男のコはいつもオマケっぽく。
金曜日のフェティッシュバーはいつもより盛況で、知らない顔も盛りだくさん。 酸欠になる寸前にお客さんが引き始める。 そか。終電の時間だ。 お店のお客さんが入れ替わる時間。 どうやらアタシは深夜組所属だったらしい。 どうりで。知らない顔が多かったはずだ。
イベントらしきものも特になく、ハプニングも起こらなかったせいか、 一緒に連れて行った涼子ちゃんもMちゃんも、フツーに呑んでいた。 が、上半身裸の女のコに反応していた男約一名。 キミはおっぱいが見えただけで大騒ぎするほど女に縁がないのかね?
ダラダラと呑み続けているうちに女のコにブラジャーが生え、 続けてその背中から羽が生えてきた。 気がついたらピンク色の角を生やした異国の女のコが アタシの手を握って何事か囁いている。 またしてもカウンターから野卑た笑みを投げている某店員。 言葉はわからないけれど意味はわかる。
何を見ているのかわからない夜。
土曜の準備もあるので、少し早目に店を出てタクシーに乗る。 「お客さん、お香焚いているところにいました?」
こういう運転手さんはスキ。 少し話して少しリラックス。
それでも土曜日目覚めたのはすでに夕方。 一服してシャワーを浴び、急いで部屋の掃除をしたり、ボトルを磨いたり、 照明の感じも少し変えて、SALONオープンの準備。 結構ね。 フツーなのかもしれないけどね。 遣える気は遣ってる。 つもり。だけど。
でもワカラナイ。
肴の支度ができる頃、ラブリーベビー到着。 しばらくしてSALONの台所奉行&ラブリーキュゥトも、 本日のお酒「越乃景虎」を持って到着。
日本酒が冷えるまでの間、軽いお酒を片手に話が弾む。 バイト先で性癖がバレそうになった話はその先が楽しみ。 ダイビングのお土産話も盛りだくさん。
お酒がくるくる回る頃、さらに女のコ追加。 カワイイコがいっぱいで嬉しい。 ベビーに膝枕をしてあげながら妄想。
「食ってもいいですか?」 「ダメって言ってるじゃないですか。」 「少しだけ。耳だけでいいですから。」 「だったら先に瞳を受け止めてください。」
目の前を赤い縄が這いずり回っている、と思ったら今度は男のコ2名追加。 SALONのオープニングで知り合ったざっくばらんな彼は話しやすい。 キリリとGETの効いたお酒をさらりと作る。目が覚めること請け合い。けれどまだ夢の中。 そして久しぶりに会った彼はまた少し少年の色が薄くなった。 その少し薄くなったくちびるを見て思う。
キミのくちびるはね。 犯罪ですよ。
「付き合いませんか?」
明け方、テキーラ用のショットグラスを真ん中に、UNOをしているオイラがいた。
目の前に繰り出されるカードは次々と何かを提示し、 そして重ねられたカードによって次々と塗り消され、 本当のところは選ばれた誰かが最後にテキーラで喉の奥へと流し込んでしまう。
それは真実ではなく。 それは虚構でもなく。 その喉を提供した人間でさえもその姿を知ることはおそらくない。
ので。 カードに踊らされている。
わたしだ。
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