呆れるほど忙しくなる仕事はあまりに度が過ぎるので笑いが出てきた。 どうしたらよいのか分からなくなったので「今日は帰りましょう」。 さくり、と帰る。
下北で待ち合わせをして少し物を食べることにした。 アイスコーヒーとクラッカーだけでは体が持ちません。
歩きなれた道なのに迷った。 迷ったのでCDショップを通り抜けることにする。 と、これは買おうと思っていたCD。 つい手が出る。 これも。 と手が出る。
たまにはいいか、と2枚手に取った。 CDショップを通り抜けたらトンネルもくぐり抜けた気がした。
お気に入りのお店での食事は楽しかった。はず。 買ってきたCDには目当ての曲の他にもう2曲、スキな曲が入っていた。 また少し嬉しくなった。 朝まで聴き続ける。 けれど。
何かが気になっているままの朝。
土曜の夜、男山を頂いた後で、フェティッシュバーへ足を延ばした。 ヒールの高い今年のサンダルは少しふらつき気味のアタシを それでも間違いなく「ソコ」へと運ぶ。 赤い灯りの幾つかを通り過ぎていつものドアを開け、 いつもの顔を見たら肩の力が抜けた気がした。 けれど。
何かが気になっているままの夜。
何も変わってはいない。 何も変わりはしない。 そのまま時間だけが過ぎていく。 そのまま年月だけが過ぎていく。
止めたいのに。 止まらないのに。
空が明るくなる前に店を出る。 月が。 まだ出ていた。
廃屋と一緒に携帯のカメラで写真に撮った月に地球の影は無かった。
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