今日の日経を題材に法律問題をコメント

2002年03月18日(月) 山形マット死事件 もっと迅速な裁判を

 日経社会面に、「山形マット死事件の賠償訴訟が明日判決」という記事が載っていた。

 この事件は、少年審判(成人の刑事事件に相当)と、民事事件とでそれぞれ裁判になった。

 そして、審判では、3人が不処分(無実に相当)になっている。

 他方、明日判決があるのは、民事事件での地裁判決である。


 民事事件と、刑事事件(本件では少年審判)は、まったく別個に行われ、それぞれの判断は、相互に影響しない。
 だから、同じ事件でも違う結論が出ることがある。

 違和感を覚えるかも知れないが、裁判所はそれぞれ独立していることの現れであり、やむを得ない。


 それにしても、この事件は1993年に起こったから、すでに9年が経っている。

 無実を争っている少年は、本当にやっていないのであれば、この9年間は辛かったであろう。

 他方、仮に、暴行に参加していたのであれば、やっているのに9年間も嘘をつき通したことになる。
 これは、その少年の精神面に、よい影響を与えていないのではないか。


 問題なのは、こんなに長くかかった裁判である。
 加害者とされている少年や、被害者の両親のために、もっと迅速な裁判がなされるべきだったと思う。


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